世代を問わず、最強の日本代表イレブンを選ぶならばどのような顔ぶれとなるのか。
今回最強の日本代表イレブンを選出したのは『90min』だ。近年は欧州のトップリーグで活躍する日本人選手も増え、2018ロシアワールドカップでもベスト16に入るなど国際舞台で日本代表選手も結果を残している。今回のイレブンも、欧州サッカーファンにとって馴染みある11人となっているのではないだろうか。
GK:川島永嗣
アジアトップクラスのGKと評された川島は、2010南アフリカワールドカップで一気にブレイクした。常に眉間にしわが寄った独特なオーラも日本のサッカーファンの間で人気となり、2010年代の日本サッカー界を支えてきた人物の1人だ。
サイドバック:酒井高徳&長友佑都
ここは選出が難しいエリアだが、右サイドバックには酒井高徳の方が選ばれている。マルセイユで活躍する酒井宏樹、シャルケでも活躍してきた内田篤人と悩んだ人も多いはずで、ここは好みの問題か。
左サイドバックはインテルでも活躍した長友が圧倒的だろう。豪華なメンバーを揃えるインテルで日本人サイドバックが活躍する姿など以前は考えられなかったことだ。
センターバック:吉田麻也&中澤佑二
吉田は日本代表での功績に加え、日本人センターバックとしては珍しいイングランド・プレミアリーグで活躍してきた特別な選手だ。日本人センターバックでも世界で戦えることを証明した人物であり、世界の日本人センターバックへの視線も変わりつつある。
2010南アフリカワールドカップでも体を張った守備でチームを支えてくれた中澤は、日本人離れした空中戦の強さが武器だ。田中マルクス闘莉王も含め、セットプレイからの得点力の高さは当時の日本代表における大きな武器となっていた。今の日本代表がセットプレイから得点を奪いにくくなっているのは少し残念なところか。
ボランチ:遠藤保仁&中村俊輔
代表チームで一緒にプレイしてきた遠藤と中村は、間違いなく日本サッカー界を代表するパサーだ。遠藤に関して同メディアは、「議論の余地もない日本のレジェンド」と絶賛する。海外クラブではプレイしなかったが、その才能は間違いなく欧州トップレベルでも通用するはずだ。
中村の評価もすごい。セルティックなどで活躍してきた実績から、同メディアは「世界で最も優れた日本人選手の1人」と称える。特にフリーキックは超ワールドクラスで、世界が認める武器となっている。
2列目:本田圭佑&香川真司&中田英寿
ここは鉄板か。ワールドカップで3大会連続得点を決めた本田は、中村俊輔ほどのテクニックは備えていないかもしれない。しかし、その勝負強さは群を抜いている。
中田は日本人選手の可能性を広げた人物であり、セリエAを制した衝撃は相当なものがあった。中田の登場で日本人選手のイメージが変わったのは間違いなく、時代の一歩先を行っていた特別なプレイヤーだった。
香川も説明不要か。ドルトムントでブンデスリーガ連覇を果たし、マンチェスター・ユナイテッドにも移籍。世界のDFを翻弄するテクニック、前線へ顔を出してのフィニッシュなど、近代サッカーが求めていた才能を詰め込んだような存在だった。
FW:岡崎慎司
そして1トップは岡崎だ。ここも様々な意見があるだろうが、岡崎ほど世界で結果を残してきた日本人ストライカーはいない。レスター・シティではプレミアリーグ制覇も経験し、誰よりも熱いサムライ魂で世界の屈強なDFたちと戦ってきた。技術はワールドクラスと言えないだろうが、岡崎のようなハートで勝負するストライカーが必ずチームに必要なのだ。
さすがに2010年代のプレイヤーが多い。2010南アフリカワールドカップ、2018ロシアワールドカップの印象が強いこともあるのだろうが、この10年で日本サッカー界が大きく進歩したことが分かるイレブンと言えよう。今後彼らの牙城を崩す若手に続々と出てきてほしいところで、数年後に同じような企画を見るのが楽しみだ。