「死ぬまでインテリスタ」 エトー氏が振り返るイタリア時代の栄光

インテル時代に数々の栄光を勝ち取ったエトー氏 photo/Getty Images

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ビッグイヤー獲得までの舞台裏

現役時代に数々の名門クラブでプレイしてきた元カメルーン代表FWサミュエル・エトー氏が、輝かしいインテル時代を振り返っている。

レアル・マドリードやマジョルカ、バルセロナなどを経て、2009年夏にインテルへ移籍したエトー氏。加入初年度から公式戦48試合に出場して16ゴール9アシストを記録し、イタリア史上初となる主要タイトルの3冠の獲得に大きく貢献した。さらに、エトー氏は前シーズンにプレイしていたバルセロナでも主要タイトルの3冠を成し遂げていたため、史上初の2シーズン連続3冠達成者となっている。

そんなエトー氏が伊『Gazzetta dello Sport』のインタビューに応じた際、まずバルセロナからインテルへ移籍した経緯について、改めて「(当時監督だった)モウリーニョが私を簡単に納得させてくれたんだ。彼は私にインテルの9番のユニフォームを送りつけてきて、『これはキミのものだ。私はキミを待っているよ』をメッセージをくれた。インテルから提示されたオファーと、私が求めていたものの間には大きな差があったため、(交渉の)テーブルについていた全員が驚いていたよ」と語った。
また「その後、(マルコ・)マテラッツィからも『キミがインテルへきてくれたら、オレたちは全てを勝ち取れるだろう』と言われたね。私のアドレス帳に彼の番号はなかったのにだ。(デメトリオ・)アルベルティーニに思わず『これは彼(マテラッツィ)の番号かい?』と聞いてしまったよ。本当にマルコのものだった。キャリアを通して、こんなことは一度も起こったことがなかったからね。このメッセージが大きな影響を与え、決め手となった」とも話している。

そして、エトー氏はビッグイヤー獲得へ向けて大きな勝負どころとなったCL準決勝・バルセロナ戦の2ndレグの裏話についても「バルサ戦で私はサイドバックを務めたけど、あれは緊急的な措置だった。あの夜に考えさせられたことは、シーズン通して考えさせられたよ。(チアゴ・)モッタが退場した時、モウリーニョは私とサネッティを呼び出した。彼は私たちのピッチ上でのポジションについて説明し始めたんだ。考える暇もなかったよ。でも、自分に言い聞かせた。『全力を尽くそう。そして何が起こるか見てみよう』ってね。そして試合が終わると、私たちはファイナルへ進んでいた」と明かした。

さらに「(バイエルンとの)決勝戦前にした私のスピーチは長いものではなかった。私はシンプルに『ファイナルはプレイするものじゃない。勝つものなんだ。ピッチで死んでトロフィーをミラノへ持ち帰るか、持ち帰られずに死ぬかだ』と話したよ。『トロフィーを持ってミラノへ帰るんだ』ってね」と述べたエトー氏。インテルへの思いも「一度インテリスタになると、死ぬまでインテリスタなんだ。そう決まっている」と吐露しており、渡り歩いてきた数々のクラブの中でも特に忘れられない“心のクラブ”の一つのようだ。

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