その評価はジェラードをも超えた リヴァプールを頂点に導いた“頼れる闘将”

リヴァプールを主将として牽引するヘンダーソン photo/Getty Images

30年前の優勝監督が大絶賛

リヴァプールの主将といえばスティーブン・ジェラード。現役時代にその優れたキャプテンシーでチームを引っ張ったこのレジェンドに匹敵する存在は今後何十年にもわたって出てくることはないだろう。彼がクラブを去る際、誰もがそう思ったはずだ。

しかし、ジェラードの退団からたった6年で彼に肩を並べる存在が現れた。現在、同クラブで主将を務めるMFジョーダン・ヘンダーソンである。

30年ぶりのリーグ優勝を成し遂げたチームを牽引した主将とあって、各方面から絶賛の声が相次いでいるヘンダーソン。加入後数年はなかなか思うようなパフォーマンスを披露できずに放出候補となった時期もあったが、見事にその評価を覆してみせた。今ではユルゲン・クロップ監督のチームに欠かせない存在となっており、彼なくして優勝は成し得なかったといっても過言ではないだろう。ジェラードでも達成できなかったプレミアリーグ制覇という実績は、その評価に値するものだ。

そんなヘンダーソンの働きを、前回リヴァプールがリーグ制覇を達成した時の指揮官であるケニー・ダルグリッシュ氏も称賛している。同氏は彼が主将として獲得してきたタイトル数から、その存在感はジェラードをも超えたのではと主張。英『Daily Mirror』に対して次のように語っている。

「ジョーダンはリヴァプールでプレミアリーグを制した唯一のキャプテンとなった。それはクラブW杯も同様だね。さらに彼はチャンピオンズリーグでも優勝している。私はジョーダンがリヴァプールにやってきた時から、これまでの選手とは違うものを感じていたよ。ディスカッションをする際、彼はいつも議論のバランスを取っていたからね。すぐに私のお気に入りとなったよ」

もちろん、ジェラードもリヴァプールファンの心に残る名主将であることは間違いない。しかし、チームを幾度も栄光に導いたという点では、やはりヘンダーソンに軍配が上がってもおかしくはないか。リヴァプールに30年ぶりのリーグタイトルをもたらした熱き“闘将”ヘンダーソン。彼もまた、これから何十年と人々の間で語り継がれる存在になっていくのだろうか。今、我々がそのプレイを目にしているのは、いずれ伝説の主将となる男かもしれない。

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