[MIXゾーン]FKを含む2得点のFC東京レアンドロ「カベが低かったので、コースがみえた」

途中出場から殊勲の2得点を挙げたレアンドロ photo/Getty Images

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多摩川クラシコの完敗ショックを中三日で払拭

昨シーズンJ1で最終節まで優勝を争った両者による対戦、横浜FM×FC東京が12日に日産スタジアムで行われた。試合は開始直後に動き、4分に遠藤渓太が先制点を奪い、横浜FMがリードを奪った。前節の川崎戦に0-4で完敗していたFC東京にとっては嫌なスタートとなったが、中三日で同じ轍を踏むことはなかった。「立ち上がりに先制されたが、川崎戦と違ったのはその後にしっかりと切り換えて、アグレッシブにいってくれたこと」と試合後に振り返ったのは長谷川健太監督である。

横浜FMの代名詞である高い最終ラインの裏を突く狙いもうまくいった。13分、中央のディエゴ・オリヴェイラから右サイドを攻撃参加した室屋成にパスが出る。連動して絶妙なタイミングで田川亨介がゴール前に走り込むと、室屋から正確なラストパスが送られ、最終ラインの裏でボールを受けることに成功した。そして、背後から足を出したチアゴ・マルチンスに倒されてPKを獲得。このチャンスをディエゴ・オリヴェイラが決めて1-1とした。

43分、またも室屋成が正確なクロスを今度はファーサイドに送る。最終ラインの裏で受けたのはディエゴ・オリヴェイラで、巧みなトラップで縦に抜け出した。しかし、飛び出してきたGKに身体を当てられて倒される。場所はペナルティエリアのわずか外で、トラップの方向、強さを考えるとファウルがなければフィニッシュまでいけたシーンで、DOGSO(ドグソ/得点機会阻止)でレッドカードが妥当だった。ところが、レフェリーの判断はイエローカード。得点機会を逸したFC東京にとっては、不条理なジャッジだった。
嫌なムードに陥らせなかったのが、負傷した田川亨介に代わって17分からピッチに入っていたレアンドロだった。このファウルで得たFKのキッカーを任されると、短い助走で右足を振り抜き、逆サイドのゴールネットを揺らした。「カベがわりと低かったので、シュートコースがみえた。運もあったかな思う」とは、レアンドロのコメントである。

さらに、後半開始直後の46分には右サイドから永井謙佑があげたクロスに走り込み、難しいハーフボレーで合わせた。すると、この日自身2点目、FC東京の3点目となり、3-1として試合の流れをグッと引き寄せた。

「(永井が)頑張って右サイドで抜け出したのがみえたので、ボールが来るだろうと思って走り込んだ。実際によいボールがきて、ゴールすることができて本当にうれしい。難しいボールだったが、練習からよいカタチができているので、集中して決めることができた」

その後もときおり効果的なカウンターを繰り出し、レアンドロ、同じく交代出場のアダイウトンなどを軸にさらなる追加点のチャンスを作り出していた。失点のピンチはあったが、最後まで各選手が身体を張り、反撃を許さず3-1で勝利した。「Jリーグは簡単な試合はない。前節はホームで負けていたので、今日は勝ててよかった」とはレアンドロで、FC東京は多摩川クラシコの完敗ショックを中三日でひとまず払拭した。同時に、改めて攻撃のコマが豊富なことを証明している。

取材・文/飯塚健司


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