守備の要が不在でも2戦連続無失点 ミランで奮闘する“急造CBコンビ”

ミランのガッビア(左)とケアー(右) photo/Getty Images

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抜群ではないがバッチリ任務を遂行

守備の要を欠いて2020-21シーズンの開幕を迎えたACミラン。主将を務めるイタリア代表DFアレッシオ・ロマニョーリ離脱の知らせは、間違いなく多くのミラニスタに不安の種を植え付けたはずだ。ディフェンスリーダーが復帰するまでの間、はたしてロッソネリはどれほどの失点を喫することになるのかと、ある程度覚悟していた人も少なくはないだろう。

しかし、そんな中で最終ラインを任された”急造CBコンビ”が周囲の予想に反して奮闘している。シモン・ケアーとマッテオ・ガッピアの2人は多少怪しい場面こそ作りながらも、開幕からのリーグ戦2試合をなんとか無失点で切り抜けているのだ。

ロマニョーリこそが守備陣の要、彼がいなければミランの守備陣は崩壊する。昨季はSNS上でファンのそんな声も聞こえてきた。しかし、ここまでの結果を見るに、この意見は少し訂正をしなければならないかもしれない。ロマニョーリが守備の要であることは不変の事実でこそあるものの、今のミランは彼抜きでもなんとかなっている。
もちろん、完璧というわけではない。20歳のガッビアは若いだけにまだ少し危うい面が散見されることもある。しかし、そんな若者を経験豊富な31歳のケアーがしっかりと支えており、GKジャンルイジ・ドンナルンマの力もあって彼らはしっかりと相手を抑え込んでいるのだ。

そんなガッビアとケアーの奮闘を伊『Gazzetta dello Sport』も称えている。同メディアは彼らのことを「決して最高ではないが、ゲームを無失点のまま終わらせる少し奇妙なデュオ」と表現し、記事内でこの“急造CBコンビ”を称えている。やはり、守備者が一番に評価されるべきは試合を無失点で終えたかどうか。内容如何に関わらず、2試合連続クリーンシートという結果こそが最も評価されるべきというのが同メディアのスタンスだ。

ロマニョーリ不在の間、ここまで見事に任された任務を遂行しているガッビアとケアー。今でも主将の復帰が待ち遠しいことに変わりはないミランだが、そんな状況の中で“急造CBコンビ”が奮闘していることも見逃してはいけない。

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