ミランで苦しんだ男は再起を図る フランスで試されるセレソン戦士の真価

ミランでは思うような時間を過ごせなかったパケタ photo/Getty Images

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「双方にとって良い賭けとなるだろう」

イタリアの名門で過ごした時間は少し後味の悪い幕切れとなってしまったが、その才能の豊かさら“NEXTカカー”とも称されていた王国産のテクニシャンは新天地で復活することができるか。ACミランで居場所を失っていたブラジル代表MFルーカス・パケタのリヨン移籍が決定した。

2019年冬の移籍市場で、母国のフラメンゴからミランに加入したパケタ。加入から間もない2018-19シーズン後半戦こそ同時期に加入したFWクシシュトフ・ピョンテクと共に活躍したものの、本格ブレイクを狙って臨んだ翌2019-20シーズンは出場機会が減少。シーズン序盤に就任したステファノ・ピオリ監督の下で徐々に影響力を失い、最終的に同シーズンのリーグ戦スタメン出場はわずか12試合にとどまった。今季もその状況は変わらず、開幕からリーグ戦2試合をベンチで過ごすこととなり、パケタは出場機会を求めてリヨン行きを決断した格好だ。失意の移籍と言って差し支えないだろう。

しかし、仏『Boursorama』はパケタにとってこのリヨン移籍は再起を図るために悪くない選択だったと主張する。キチンとした役割さえ与えることができれば、このブラジル代表MFは復活するはずと同メディアは見ているのだ。その点、リヨンはうってつけのクラブだったと彼らは次のように綴っている。
「ミランでは残念な時間を過ごすこととなってしまったパケタだが、このリヨン行きは双方にとって良い賭けとなるはずだ。フセム・アワールに移籍の噂が浮上しているリヨンは、彼の代役となる中盤のテクニシャンを探していた。リュディ・ガルシア監督が採用する[3-4-1-2]のトップ下に、攻撃的なキャラクターを持つ多才なパケタはうってつけの存在。パケタにとってもこのシステムにおける役割は、本来の力を発揮しやすいだろう。新型コロナウイルスの影響が残る中で2000万ユーロもした彼は、リヨンにとって決して安くない買い物だった。だが、パケタはそれだけの価値がある選手と言える」

たしかに、ミランでは思うようなパフォーマンスを披露できないというより、そもそものチャンスがないといった状況だったパケタ。キチンとした環境さえ整えば、また2018-19シーズン後半戦のように活躍することも可能か。

再起を図るためフランスへ赴く若きテクニシャン。はたして、新たなチームでパケタは以前のような輝きを取り戻すことができるのだろうか。リーグ・アンでブラジル代表MFの真価が問われることとなりそうだ。

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