現最強級の“超攻撃型ウイングバック” 爆速の右翼失ったドルトムントの寂しさ

インテルのハキミ photo/Getty Images

右サイドを駆け抜ける男はもういない

選手としての特長が違うのだから、同じ仕事を求めるのは酷だろう。しかしながら、今のドルトムントの右サイドは寂しい。

前線の選手がボールを受けてルックアップした時、右サイドを爆発的な速度で駆け抜けてくれるアクラフ・ハキミがいないのだ。

ハキミは今夏にインテルへ移籍し、ドルトムントには代わりにパリ・サンジェルマンから大型のベルギー代表DFトマ・ムニエが加入。現在はムニエが右のウイングバックに入っているが、当然ながらハキミとは攻撃参加の迫力に大きな差がある。

『90min』もハキミからムニエへのチェンジは明らかなグレードダウンと見ており、攻撃の迫力は明らかに落ちている。攻撃の幅を広げるうえで、ハキミの退団は想像以上にショックが大きいと言えよう。

ドルトムントに加入したムニエ photo/Getty Images

一方でハキミを加えたインテルはサイドアタックの脅威が格段にアップした。すでに第2節ベネヴェント戦ではハキミが得点も決めており、インテルの右サイドは迫力満点のエリアへと変化している。

ハキミはサイドバックで起用するなら、やや守備に不安が残る。しかし攻撃に比重を置いたウイングバックでの起用ならば、これほど心強い攻撃型ウイングバックはいない。同メディアもハキミを加えたインテルはスクデットの第一候補になるべきとまで考えている。

近年は3バックを選択するチームも増えており、そこはドルトムントとインテルの共通点だ。ハキミは両方のチームスタイルに合う選手であり、攻撃型ウイングバックとしては現代最高峰のプレイヤーと言っていいだろう。

ドルトムントがハキミの穴を埋めていくのは難しそうだが、サポーターは今の右サイドをどう見ているのか。ムニエには高さや守備の強度を期待できるが、すでにハキミが恋しくなっているサポーターも少なくないはずだ。

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