“両利き”の神童がミランで暴れ出す イタリアに降り立った21歳のテクニシャン

今夏ミランに加入したディアス photo/Getty Images

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レアルでは不遇の時を過ごすも

大きな期待をかけられながらも、なかなかスペインでその実力を示すことができなかった男はイタリアで再起を図る。はたして、今夏レアル・マドリードから武者修行へと赴くことになった若者は、ACミランでどれほど活躍できるのか。

その若者とは、もちろん21歳FWブラヒム・ディアスだ。2019年冬にレアルへと加入した同選手。大きな期待を背負って白い巨人へと加入した彼だが、結局昨季終了時までの1年半で出場はわずか21試合。なかなかプレイタイムを得られずに、今夏ミランへと武者修行の旅に出ることとなった。

レアルでは思うような時間を過ごせていなかったディアス。しかし、この21歳は新天地でさっそく存在感を示し始めている。ミランは2020-21シーズンにここまで6試合をこなしているのだが、同選手はそのうち5試合に出場しチームの勝利に貢献している。セリエA第2節のクロトーネ戦では早くも移籍後初ゴールを記録し、滑り出しは順調と言っていいだろう。
そんなディアスがミランへと活躍の場を移した理由や、イタリアで過ごす時間についてスペイン『as』へと語っている。やはりレアル時代に気になっていたのはそのプレイタイムの少なさだったようで、その点でミランはとても快適だとディアスは満足げだ。

「移籍を決断したのは継続した出場機会が欲しかったからだよ。僕にはそれが必要だった。以前から自分の考えは変わっていないよ。僕は僕のままでいたいし、ファンには自分のフットボールを見せたいんだ。ミランでは重要な存在になってきていると感じるし、さらに上を目指すときがようやくきたと思っているよ」

「イタリアで過ごす時間はどうかって? とても良いよ。彼らは素晴らしい方法で僕を歓迎してくれたんだ。良いチームに来ることができたと思ったよ。とても幸せさ。今後もこのように続けていきたいと思うね。こんなに早く適応できるとは正直思わなかったよ。普通はもう少し時間がかかるものだ。でも、僕の場合はあっという間だったね。ミランはとても野心的でクオリティの高いチームだ。ここで素晴らしい実績を残せば僕にとって大きなプラスとなるはずだ」

ミランで自身の評価を再浮上させたいと意気込むディアス。さらに、そのために自身が使うべき武器も本人はきちんと理解している様子だ。両足での正確なキックについて問われた同選手は、次のように続ける。

「利き足がどちらかわからないから教えてくれって? それは相手にもわからないままにしたいから、今は内緒にしておきたいよ(笑)。両利きと言っておこうかな。右足でシュートを放ち、左足でドリブルをする。その逆も可能だね。僕は使う足を状況によって使い分けることができるんだ」

いつ、どちらの足から放たれるかわからないディアスの上質なパスとシュート。今後、変幻自在のテクニシャンにセリエAのDFたちは大いに惑わされることとなるか。2020-21シーズン、ミラン攻撃陣に加わったヤングタレントには大いに注目したいところだ。

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