ローマの未来を担うDF同士の定位置争い 永遠の都で火花を散らす2人の“21歳”

ローマのイバニェス(左)とクンブラ(右) photo/Getty Images

ヤングDFたちの熱きバトルに注目せよ

はたして今季、ASローマの最終ラインでより多くの出場機会を掴むのはどちらの“21歳”なのか。2020-21シーズン、永遠の都で若き逸材DFたちは熾烈な定位置争いに身を投じることとなりそうだ。

今夏マンチェスター・ユナイテッドからDFクリス・スモーリングが復帰したことで、ジャッロロッシの最終ラインはここ数年で最も期待できるメンバーが揃った。パウロ・フォンセカ監督は昨季途中から3バックを導入しているのだが、その中で主力級たりえるCBが今季は4人もいる。近年は守備力の低下が懸念されていたローマだが、ようやく最終ラインに競争意識というものが生まれそうだ。

しかし、最終ラインを任される3人のうち、2人はレギュラー当確と言ってもいいかもしれない。昨季チームの守備を支えたスモーリングとイタリア代表にも名を連ねるジャンルカ・マンチーニはおそらく不動。今季も指揮官はこの2人を最終ラインの軸として考えているはずだ。となれば、残る1枠を2人の選手で争うこととなる。その2人というのは、昨季頭角を現したロジェール・イバニェスと、今夏エラス・ヴェローナから加入したマラシュ・クンブラだ。

どちらも21歳で、その将来を有望されている存在のイバニェスとクンブラ。将来的にはいずれもチームの守備を支えてほしい選手だが、前述した経緯から現時点で3バックの空席は一つしかないと言える状況だ。どちらが先に最終ラインのレギュラーとして定着するか。これは多くのロマニスタにとって気になるトピックのひとつと言えるはずだ。

そんな彼らの定位置争いには伊『Gazzetta dello Sport』も大いに注目している様子。同メディアはこれについて「クンブラは3000万ユーロの価値に見合う選手だ。しかし、昨季後半戦に出場機会を伸ばしたイバニェスという同い年の存在も忘れてはいけない。彼らはフォンセカの解決策となることができる選手だ。とはいえ、どちらもまだ絶対的な存在となるまでにはもう少しピッチ上でクオリティを証明する必要がある。どちらも優秀なのは間違いないが、この課題をクリアできた方がより早くローマにとって重要な存在となることができるだろう」と綴っている。まだレースは横一線。鳴り物入りで加入したからといって、クンブラは少しでも気を緩めればイバニェスに差をつけられると『Gazzetta dello Sport』は見ているようだ。

もちろん、彼らがスモーリングとマンチーニを蹴落として2人ともレギュラーの地位を築く可能性だって少なくはない。はたして、シーズン終了時にローマの最終ラインでレギュラーとしての地位を確立しているのは誰か。永遠の都で繰り広げられる若き守備者の熾烈なポジション争いからは、今後も目が離せない。

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