3冠チームからの誘いを断るも後悔ナシ PSGの未来を担う22歳DF

PSGのダグバ photo/Getty Images

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移籍を考えるのは結果を残してから

もし欧州でも強豪と名高いビッグクラブからの獲得オファーが届けば、多くの若手選手は喜んでそれを受け入れることだろう。自分の実力がトップクラブに評価された。たとえ試合に出場できる見込みが薄くとも、プレイヤーとしてのステータスを求めて移籍を決断する選手も少なくはないだろう。加えて、それが昨季3冠を達成したバイエルン・ミュンヘンからの誘いというのならばなおさらだ。

しかし、そんなバイエルンからの誘いを蹴って、今季も同じクラブでプレイを続けると決断した22歳がいる。それはパリ・サンジェルマンに所属するDFコラン・ダグバだ。昨季は期待の若手とされながらも、PSGでの公式戦出場は16試合にとどまっていた同選手。バンジャマン・パヴァールと競える右SBを探すバイエルン移籍というのは、彼にとっても悪くない話だったはずだ。

だが、ダグバはPSGでの定位置争いに勝利しないまま、他クラブへ移籍はしたくなかったのだという。同選手は独『Sport Bild』のインタビューに対して、当時の心境を次のように話している。
「バイエルンからオファーが届いたというのは本当だったかって? そうだよ。双方で話し合いの場は持たれていた。でもその後に話を持ち帰ってきた代理人と話して、結局僕はパリに留まると決めたんだ。PSGではシーズンごとに厳しい競争がある。それを投げ出したまま他クラブへ移籍はしたくなかったんだ。この決断を後悔などしていないよ」

PSGで繰り広げられる競争から逃げるようにバイエルンへと向かえば、結局そこでも2番手に甘んじることとなる。この誘いを拒否した時、ダグバの頭にはそのような考えが浮かんでいたか。今後も彼はステップアップをするならば、まずは現所属チームでレギュラーの地位を確立してからということとなりそうだ。

今季はASローマから加入したアレッサンドロ・フロレンツィ、そしてティロ・ケーラーと右SBのポジションを争うこととなっているダグバ。このハイレベルな競争に打ち勝てば、来夏も他の強豪クラブからオファーは殺到することだろう。はたしてそうなれば、彼は今度はどのような決断を下すこととなるか。2021年の夏が楽しみだ。

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