ナポリの快進撃を支えるセンターライン三銃士 “KBO”の躍動を見逃すな

今季は再び絶対的な存在となっているクリバリ photo/Getty Images

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ガットゥーゾが信頼する3人の実力者

今季開幕からここまでのセリエAで最も目立った戦績を残しているのは、間違いなく開幕から無傷の4連勝を飾って首位に立つACミランだろう。昨季後半戦からの勢いそのままに、イタリアの名門はかつての影響力を取り戻さんと邁進している。

しかし、その他にもユヴェントスの10連覇を阻むことができると期待されるクラブがある。現在4位につけるナポリだ。新型コロナの影響によって敵地への遠征を断念し、第3節ユヴェントス戦で不戦敗(加えて勝ち点1剥奪の処分)を喫したものの、それを含めなければ実際に戦った試合ではミランと同様にここまで全勝の同クラブ。彼らもまた、今季のセリエA優勝を狙うに値するチームと言えるだろう。

昨季はなかなか思うような結果を出せず、最終的に7位と沈んだナポリ。だが、なぜ彼らは今季ここまで快調な滑り出しを披露しているのだろうか。注目すべきはセンターラインで躍動する3人のプレイヤーだ。
まず1人目はかねてよりチームに在籍していたセネガル代表DFカリドゥ・クリバリ。昨季はやや平凡なパフォーマンスに終始した印象もあった同選手だが、今季は最終ラインでコンビを組むコスタス・マノラス と共に安定したパフォーマンスを披露している。これを継続できれば失いかけていた“世界最高級DF”の評判を取り戻す日もそう遠くはないだろう。影響力を取り戻したフィジカルモンスターが支える最終ラインはリーグトップクラスの強度を誇る。

今季ナポリに加入し、さっそく存在感を放っているオシムヘン photo/Getty Images

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続いては今夏リールからやって来た21歳のナイジェリア代表FWヴィクター・オシムヘンだ。今季はここまで新天地で1ゴール1アシストを奪っており、フィジカルを活かしたポストプレイや一瞬のスピードでナポリの前線に違いを生み出している同選手。誰もが認める万能ぶりで、先日はクラブOBの元ブラジル代表FWカレカ氏も自身に似ていると大絶賛した逸材だ。高い確率で、今季は彼が最高級の輝きを放つシーズンとなるだろう。

そして最後は、今夏チェルシーからレンタルで加入したMFティエムエ・バカヨコである。ミランでも活躍していただけあって、セリエAの水はやはりこの男に合っているのだろうか。ブルーズではほとんど戦力として見なされていなかったバカヨコだが、ナポリでは恩師ガットゥーゾの下で躍動している。かねてよりの強みだったフィジカルの強さを活かしての守備はもちろんのこと、ビルドアップ時には細かくポジションをチェンジして味方のパスコースを確保。以前よりも気が利くようになっており、こういった選手が一人いるだけでチームは変わると言えるだろう。

そんなナポリのセンターラインに欠かせぬ3人の頭文字を取って、“KBO”と名付けたのが伊『Gazzetta dello Sport』だ。通常、こういったユニットは同じポジション同士の横のつながりで一纏めにされることが多いものの、こうして縦の繋がりをまとめたものというのはかなり斬新か。しかし、文字通り今のナポリの中心となっているのがこの3名であることは間違いない。南イタリアで躍動するナポリのセンターライン三銃士。“KBO”が築き上げる縦の関係は今後もチームにとって大きな力となることだろう。

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