走らなくてもOK 名将が語る怪物ロナウドとハメスの共通点「ゴールが欲しいなら」

エヴァートンのハメス photo/Getty Images

大事なのは走力より結果

近年のサッカー界では走力が重要視されており、運動量やスピードが物足りない選手は評価されないこともある。

今夏にレアル・マドリードからエヴァートンへ移籍したMFハメス・ロドリゲスにも同じ不安要素があった。激しいフィジカルコンタクトが特長のプレミアリーグでハメスが通用するのか。そう不安視していた人もいるだろう。

しかし、エヴァートンを指揮するカルロ・アンチェロッティは走力よりもゴールやアシストといった結果の方が大事だと主張する。

例えばアンチェロッティがミランで指揮したブラジルの元祖怪物FWロナウドだ。ロナウドはキャリアの中で太り過ぎと指摘された機会も1度や2度ではなかったが、それでも得点とアシストで多大なる貢献をしてくれる。文句が言える指揮官はいないだろう。

「最初の4試合でハメスがどれだけスプリントしたのか。7回だ。しかし彼はスプリント回数以上のゴールとアシストを決めた。これで何について話すというのか」

「ロナウドがミランへ来た時、体重は100kgあった。最初のゲームの前に私は言ったよ。体重を落とさないとプレイできないぞとね。すると彼は答えた。俺にピッチで何をしてほしいの?と。走ってほしいなら、自分をベンチに置くといい。でもゴールが欲しいなら、俺をプレイさせろと。私は彼をプレイさせた。彼は走らなかったが、2点を決めた。ハメスも同じことだ」

仏『France Football』に対し、アンチェロッティはこのように語っている。

サッカーは走行距離や足の速さを競うスポーツではない。ゴールの多さを競うスポーツだ。その目的のために走ることも重要な要素ではあるものの、特別な力を持つ者なら話は別だ。

ハメスのスピードや運動量はプレミアを戦い抜くうえで不十分かもしれないが、ゴールとアシストを決め続ける限り誰も文句は言わないだろう。

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