酒井宏樹の相棒はイタリアへ? ミランが待ち望む“右サイドを切り裂く男”

今季限りでマルセイユとの現行契約が満了を迎えるトヴァン photo/Getty Images

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最大の障害は高額な給与か

今季リーグ戦6試合を戦って5勝1分の勝ち点16と、ここまで堂々の戦いぶりを披露しセリエAの首位に立っているACミラン。ここ数年中位に甘んじていたとは思えぬほど充実のスカッドを揃え、ロッソネリは久しぶりの快進撃を演じている。

そのなかでも好調なのが攻撃陣だ。昨季冬の移籍市場で獲得したベテランFWズラタン。イブラヒモビッチを筆頭に、2020-21シーズンのミランはMFハカン・チャルハノールのような中堅やアレクシス・サレマーカーズといった若手が前線でバランスよく躍動。MFブラヒム・ディアスやFWイェンス・ペッター・ハウゲといった新加入組も元気だ。もはや誰が試合に出場してもクオリティが落ちないと言っていいほど、ロッソネリの前線はタレントの宝庫となっている。

しかし、それだけでミランは満足しないのか。少し気が早いかもしれないが、彼らは来夏移籍市場においてさらなるアタッカー獲得に向けて動き出しているという。伊『calciomercato』によると、同クラブが照準を定めているのはマルセイユに所属するフランス代表FWフロリアン・トヴァンだ。
昨季こそ怪我による長期離脱により、公式戦の出場はリーグ戦2試合のみにとどまったとヴァン。しかし、その実力は折り紙付き。リーグ・アンにおいて2016-17シーズンから2018-19シーズンまで3季連続で15ゴール以上を記録したアタッカーは、今でも欧州の複数主要クラブから熱視線を浴びる存在だ。今季は負傷も癒え、ここまで公式戦全11試合に出場。3ゴール5アシストを記録し、マルセイユの攻撃陣を支えている。

そんなトヴァンは今季がマルセイユとの現行契約最終年。ミランのフレデリック・マッサーラSDはかねてより彼の能力を高く評価していたようで、移籍金フリーで獲得可能となるこの絶好の機会に長年温めていた獲得計画を実行へ移す決心をしたとのこと。欧州各メディアによると、トヴァンにはミランの他にもレスター・シティやナポリといったクラブが興味を抱いているとのことだが、マッサーラ氏はこのフランス代表FWの獲得に相当な自信を持っているという。

強力攻撃陣にトヴァンも加わることとなれば、ミランの攻撃陣はさらに手がつけられなくなることだろう。しかし、その一方で少し気になるのは彼の給与。仏『Le10Sports.com』によると、トヴァンは移籍を選択することとなれば、年間400万ユーロ(約4億9000万円)ものサラリーを要求するとされる。今年3月にはクラブの経営権を持つ米『Elliott Management』の方針で、選手の年俸上限を250万ユーロに設定するとも報じられたミラン。例外的にその上限を超える報酬を受け取っている選手はいるようだが、経営陣がこれ以上高額な年俸を必要とする選手の獲得にGOサインを出す可能性は低いと見ていいか。加えて、他の選手が好調とあっては尚更だ。

さらなる有能アタッカーの獲得を目指すも、お金の問題が付き纏うミラン。日本代表DF酒井宏樹のベストパートナーとしてマルセイユの右サイドを支えているアタッカーが加入となれば面白いものの、獲得までの道のりはなかなか険しそうだ。

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