負けはしないが勝てもしない ブンデス最高級の“堅守軍団”に足りぬ攻撃力

ここまで4得点を挙げているものの、エースFWベグホルストもなかなか爆発とはいかない photo/Getty Images

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リーグ随一の守備力を誇る一方で

2020-21シーズン、現在ブンデスリーガで6位につけるヴォルフスブルクは守備陣が絶好調だ。ここまでのリーグ戦8試合で同クラブが喫した失点はわずかに「5」。これはRBライプツィヒと並ぶリーグ最少タイの数字で、ジョン・アンソニー・ブルックス(27)とマクサンス・ラクロワ(20)のCBコンビを中心に彼らは堅牢な守備陣を築くことに成功している。

しかし、守備が堅いというだけで試合には勝てないのがサッカーというものだ。ディフェンス面に圧倒的な強みを持つ一方で、ヴォルフスブルクは攻撃面に課題が残る。ここまで挙げたチーム総得点「9」というのは、リーグで4番目に少ない。守備は堅いが、ゴールを奪えない。ここからさらに上の順位を狙うのであれば、ヴォルフスブルクには一定以上の得点力が必要になってくることだろう。

そんななか、左サイドバックを務めるジェローム・ルシヨンも、もう少し攻撃面を改善しなければならないと考えているようだ。守備がうまくハマっている一方で、なかなか得点を奪うことができていない現状を27歳は次のように語る。独『Sport Buzzer』が伝えた。
「僕らがまず目指しているのは、相手にゴールを許さないことだ。ピッチ上では、選手全員がまずそのことを最優先にプレイしているよ。ゴールを奪われなければ試合には負けない。その意識が結果に結びついているのは嬉しいね。自分がリーグで最高のDF陣の一員となっていることにも満足しているよ。だけど、僕らはもう少し攻撃的になる必要があるのではとも思う。どうして攻撃が機能しないのか、疑問に思うことは多いんだ。あまり考えすぎるのも良くないけどね」

攻撃を意識しすぎれば、本来の強みである守備力が損なわれる可能性も出てくることは間違いない。しかし、やはりヴォルフスブルクはもう少しオフェンス面に手を加える必要があるのだろうか。失点しなければ負けはしないが、得点を奪わなければ勝てないのがサッカーというスポーツ。堅守を売りとするドイツの古豪だが、彼らがさらに上を目指すためには苦手な部分の改善に一刻でも早く着手しなければならないのかもしれない。

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