マンUを離れて大暴れするワンダーキッド 20歳MFが移籍を決断した理由とは

今季はボアヴィスタでプレイしているゴメス photo/Gett Images

「本当に特別なクラブだったけど……」

マンチェスター・ユナイテッドを離れた20歳が、新天地で大きな才能を開花させつつある。2020-21シーズン、ポルトガルでプレイするU-20イングランド代表MFアンヘル・ゴメスがその本領を発揮し始めた。

今夏移籍市場にてマンUからリールに加入し、今季はそのままポルトガルのボアヴィスタへとレンタルに出されているゴメス。そんな同選手はボアヴィスタでのデビュー戦となったリーグ開幕節のナシオナル戦でいきなり3アシストを記録する大活躍を見せると、第3節以降は怪我での欠場を挟みながらもプレイしたリーグ戦3試合全てで得点をマーク。センターフォワード、トップ下、ウイングと試合ごとにポジションを移しながら、彼はここまで5試合の出場で3ゴール4アシストという素晴らしい成績を残している。

ゴメスはマンU時代からその将来を嘱望されていた選手だったが、新天地でここまでの活躍を披露していることに驚いている人は少なくないだろう。先日は英『talkSPORT』も「元ユナイテッドのワンダーキッドは、新たな居場所で信じられないほどのフォームを維持している」とそのプレイぶりを絶賛。安定した出場機会を得ることで、この20歳は持てる才能を最大限活かすことに成功しつつあると言っていい。

しかし、一体なぜゴメスは20歳という若さでマンUを飛び出す決断を下したのだろうか。結果的に今ではその選択が正解だったと言える状況になっているとはいえ、移籍を決める際に彼の中では大きな葛藤があったはずだ。名門クラブでの未来を捨ててまで、新天地を求めた若きMF。ゴメスはこの決断に至った理由を、英『The Independent』へ次のように語る。

「ユナイテッドは本当に特別なクラブだったけど、僕は自分のプレイをピッチ上で表現したかったんだ。そんなとき、リールからとても素晴らしいオファーを貰ったのさ。決断は難しかったけど、周囲の人たちの助言もあって僕は移籍することを決めた。レンタルという選択肢もあるにはあったけど、今の僕には新たなスタートが必要だと感じたんだよ。自分に合ったポジションで、フットボールをしたかったというのが一番だね」

マンU時代、トップチームの試合において起用法が安定していなかったゴメス。まだ若手だったということもあるが、彼は自身の強みを最大限に活かしてプレイできる環境を望んでいたようだ。

競争の激しいビッグクラブにおいて、起用法が安定せずに大成しなかった“元・期待の若手”という選手は少なくない。このままでは、自分もそうなってしまうとゴメスは予見したか。マンUを飛び出し、ポルトガルで輝きを放ち始めた20歳のヤングタレント。今のところ新たな挑戦は至極順調に進んでいると言っていいが、はたして彼はこれからポルトガルでどこまでビッグな選手に成長していくのだろうか。マンUを飛び出したヤングタレントの成長からは、今後も目が離せない。

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