“CB冨安健洋”にセリエAで最初の壁 ルカク、イブラら化け物FWに勝てるか

ボローニャの守備を統率する冨安 photo/Getty Images

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ボローニャのクリーンシートはまだ1試合のみ

ミランFWズラタン・イブラヒモビッチ、インテルFWロメル・ルカク、ナポリFWヴィクター・オシムヘンなど、今のセリエAには屈強なセンターフォワードが揃っている。彼らはパワーと高さを併せ持つ厄介な点取り屋だが、今季この3人に揃ってゴールを決められてしまったのがボローニャだ。

ボローニャでは日本代表DF冨安健洋が奮闘しているが、サイドバックとしてブレイクした昨季に比べてセンターバックを務める今季は辛口評価を受ける機会も増えている。例えば5日にはインテルに1-3で敗れたが、16分にルカクに押し倒される形でゴールを奪われた冨安は伊メディアから批判を受けた。

伊『Tuttobologna』も昨季のベストプレイヤーだった冨安とFWムサ・バロウの2人がまだ期待に応えていないと厳しい評価を下している。特に冨安は今季からセンターバックを任されているため、セリエAで若き日本人センターバックが通用するのか試されるシーズンにもなっている。開幕から冨安は懸命に体を張っているが、まだセンターバックとして100%認められたとは言えないか。サイドバックの方が無難と考えているサポーターもいるかもしれない。
何よりボローニャは開幕からの10試合で17失点も喫しており、クリーンシートはクロトーネ戦(1-0)の1回のみ。お世辞にも守備が安定しているとは言えず、その批判が守備の要と期待されている冨安に集まってしまっている状況だ。

ボローニャ戦でもゴール奪ったルカク photo/Getty Images

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セリエAには怪物たちが揃う

ボローニャにとって1つの課題となっているのが高さ対策で、ルカクやイブラヒモビッチ、オシムヘンといったサイズのあるセンターフォワードにやや苦戦している。開幕節ではイブラヒモビッチに強烈なヘディングを含む2ゴールを許してしまい、オシムヘンにもヘディングから得点を奪われた。

センターバックでは189cmの冨安が最も空中戦で期待できる選手となっており、相棒を務めることが多いダニーロは185cmとセンターバックにしては平凡なサイズだ。また時折最終ラインに入るベテランのガリー・メデルに至ってはチームの中で最も低い171cmしかサイズがない。足下の技術は高いが、単純な高さ勝負で190cm台のイブラヒモビッチやルカクのようなFWとマッチアップするのは相性が悪すぎる。

ここまでボローニャは1試合平均16.1回の空中戦に敗れており、これはセリエAの中ではワースト3位の数字だ。冨安も奮闘しているのだが、パワーと高さ勝負に弱いとの印象を抱かれるのも仕方がないか。13日にはローマと対戦するが、ローマには193cmのFWエディン・ジェコがいる。高さ勝負を挑まれると分が悪いが、冨安らボローニャ守備陣は耐えられるだろうか。

クリーンシートが開幕10試合で1度だけなのは寂しく、冨安がセンターバックとしても高い評価を得るためには最終ラインのリーダーとしてチームをクリーンシートへ導く働きが求められる。(データは『WhoScored.com』)より。

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