理想型はプレミア屈指の守備職人 イングランドの新鋭MFが目指す場所

積極果敢なボール奪取を武器にウェストハムの中盤を支えるライス(右) photo/Getty Images

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ウェストハムで輝く21歳MF

現在イングランド・プレミアリーグで最も注目すべきヤングタレントは誰か。そう聞けば人はさまざまな選手を思い浮かべるかもしれないが、ウェストハムのイングランド代表MFデクラン・ライスは間違いなくその候補の一人として挙げることができるだろう。

もともとはセンターバックの選手だが、現在は守備的MFとしてリーグトップレベルの評価を受けているライス。同選手は出足の早いボール奪取と、身長185cmのサイズを活かしたダイナミックなプレイで相手アタッカーの進撃を阻止する。まだ21歳ながらイングランド代表にも定着しており、2019年3月のデビューからすでに13試合に出場。同代表の未来を支える存在として、この21歳MFは各方面から期待をかけられている。

そんなライスには、自身のプレイスタイルにおける理想型として掲げる選手がいるいるという。それはプレミアでも随一の守備力を誇るチェルシーのフランス代表MFエンゴロ・カンテだ。これについて、ライスは英『THE TIMES』へ次のように語った。
「僕が参考にしているのは、同じポジションのカンテだよ。彼のプレイはくまなくチェックしている。彼はしばしば自分のポジションを離れて、アグレッシブにボールへアプローチするんだ。ボール奪取を主眼に置いたプレイはとても参考になるね。カンテはボールを奪うために無駄なダッシュを繰り返さない。僕は必要以上にランニングをすることも多いから、彼のことは良いお手本だと思っている。セルヒオ・ブスケッツもそうだね。彼らは僕が目指すべきスタイルでプレイしているんだ」

カンテが披露する、動きに無駄のないボール奪取を参考にしているとライス。身長168cmの小柄なフランス代表MFとはサイズ感こそ違うものの、同選手が目指す理想型はプレミア屈指の守備職人なようだ。また、それとは別にライスは攻撃面でも参考にしているプレイヤーがいるという。若き中盤戦士は続ける。

「攻撃面では(パトリック・)ヴィエラとヤヤ・トゥレをイメージするようにしているよ。彼らはこのポジションにおいて王様だった。今季は僕もボールを持った際、前方にスペースがあればできる限りドリブルで前進しようと心がけている。この2人のようにね。相手の注意を引けるし、今のウェストハムにはそういった特長を持った守備的MFが少ない。今後もこれは継続していきたいね」

攻守両面で新旧トッププレイヤーを参考にしながら、自身のプレイに関して改善を続ける21歳。はたしてライスが選手として完成の域に達した際、どれほどスケールの大きな中盤戦士となっているのだろうか。イングランド期待の新鋭MFが見せる成長からは、これからも目が離せない。

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