17得点17アシストの輝きはどこへ 25本シュート打って“無得点”のFW

昨季大きく評価を上げたサンチョ photo/Getty Images

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なかなか波に乗れず

昨季リーグ戦で17得点17アシストの成績を残し、一気にワールドクラスのアタッカーへと成長を遂げた男が今季は苦戦している。

リーグ戦11試合に出場してして未だに無得点なのは、ドルトムントの20歳FWジェイドン・サンチョだ。昨季も中盤戦から急激に得点ペースを上げたため、今季も同じスロースタートと考えることはできる。しかし、サポーターとしてはなかなか調子が上がってこない現状は不安だろう。

数字そのものは悪くない。お得意のドリブルは今季も通用しており、ここまでリーグ戦ではヘルタ・ベルリンFWマテウス・クーニャに次いで2番目に多い30回も成功させている。アシストの方は3つ決めているため、チャンスメイクの部分での貢献はまずまずか。
しかし得点の方は思うように決まらない。シュート数は今季リーグ戦で全体17番目となる25本を放っており、シュートを打つ機会はある。昨季と比較しても、昨季はリーグ戦で90分平均2本のシュートを打っていたのに対して今季は2.4本とペースは上がっている。ただしゴールには繋がっていない。

昨季コンビを組んだハキミはもういない photo/Getty Images

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後半戦は爆発してほしい

同じブンデスリーガのウイングと比較すると、27本のシュートを打っているレヴァークーゼンFWレオン・ベイリーはここまで4得点、シュツットガルトで売出し中の21歳FWサイラス・ワマンギトゥカは26本で7得点、バイエルンFWセルジュ・ニャブリは25本で4得点、さらにドルトムントでチームメイトのMFジョバンニ・レイナは21本で3得点、バイエルンFWキングスレイ・コマンは19本で2得点と、サンチョより少ないシュート数ながら複数得点を奪っているワイドアタッカーもいる。

まだ前半戦だけでサンチョの状態を判断するのは早すぎるかもしれないが、昨季までチームに所属していた超攻撃型ウイングバックのアクラフ・ハキミが退団した影響も気にかかる。右サイドでハキミとサンチョはコンビを組む機会もあったが、今季はパリ・サンジェルマンからやってきたDFトマ・ムニエが右サイドに入っている。ムニエとハキミとは攻撃力に大きな違いがある。右サイドをハキミが駆け上がってサンチョが中へ入っていくパターンも昨季は見られたが、ムニエだけで右サイドを制圧するのは難しい。

昨季と違ってサンチョもゲームのリズムを掴むことに苦労しているところがあるのかもしれない。何よりまだ20歳と若いため、一貫性を求めるのは酷なところもある。得点源のアーリング・ハーランドが戻ってくるまでに何とか調子を取り戻してほしいところだが、昨季残した17得点17アシストの成績に今季も近づけるのか。ここまではややスロースタートだ。

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