馬力溢れるポルトガルのMFに迫る“復活劇” 超アグレッシブな23歳の行方

リールでフォーム取り戻すレナト・サンチェス(左) photo/Getty Images

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EURO2016のブレイクから4年

約4年前に大ブレイクした選手が大復活となるのだろうか。

現在リヴァプールでは契約が今季までとなっているMFジョルジニオ・ワイナルドゥムの今後に注目が集まっており、ワイナルドゥムにはバルセロナが関心を示しているなんて話題もある。仮にワイナルドゥムが退団するならば、リヴァプールは代わりのMFが必要となる。

そこで英『Liverpool Echo』などが後釜候補として取り上げたのが、フランスのリールでプレイするポルトガル人MFレナト・サンチェスだ。
レナト・サンチェスといえば4年前のEURO2016でポルトガル代表の一員として優勝に貢献。大会の最優秀若手選手賞にも選ばれ、その夏にはバイエルンへの移籍も果たした。次代を担うスーパースター候補として大きく注目されたのだ。

ところが、バイエルンでは出番を確保できず大苦戦。レンタル先のスウォンジーでも結果を残せず、EURO2016のみのブレイクで終わってしまった。レナト・サンチェスの存在を忘れていたサッカーファンもいるだろう。

ワイナルドゥム級の選手になれるか photo/Getty Images

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まだ再ブレイクを目指せる年齢

あれから4年。遠回りなキャリアにはなっているが、レナト・サンチェスは昨夏より加入したリールにて徐々にトップフォームを取り戻してきている。仮にリヴァプールへ向かうようなことがあれば、華麗なる復活劇と言えよう。

レナト・サンチェスの魅力の1つは馬力ある縦への推進力で、この点はワイナルドゥムとの共通点だ。セントラルMFの選手ながらレナト・サンチェスはボールを前へ運ぶ能力に優れており、今季もリーグ・アンでは17回のドリブルを成功させている。これはチーム4位の数字だ。

しかもレナト・サンチェスはまだ598分間しかプレイしていない。チームトップのドリブル成功数を記録しているFWジョナサン・バンバは1450分間のプレイで30回成功、2位のMFジョナサン・イコネは952分間で24回、3位のMFルイス・アドリアーノは676分間で21回だ。プレイタイムから考えると、レナト・サンチェスの数字はなかなか印象的だ。

また当時のEURO2016を振り返っても、レナト・サンチェスの馬力は非常に効いていた。レナト・サンチェスは当時407分間プレイして11回のドリブルを成功させているが、これは706分間プレイしたFWナニの12回に次いでポルトガル代表No.2の数字だった。当時から縦への推進力は十分に通用するレベルにあったのだ。

年齢もまだ23歳と若い。ワイナルドゥムのようなアグレッシブなMFを求めるなら、レナト・サンチェスが候補者に挙がるのは自然な流れか。完全復活の時が近づいている。

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