2年半アシストが“ゼロ”でも問題なし リヴァプールに欠かせぬ走り屋MF

クロップから信頼されるワイナルドゥム photo/Getty Images

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その重要性は数字では語れない

中盤の選手は創造性を求められることが多く、近年のプレミアリーグでもマンチェスター・シティのケビン・デ・ブライネのようなチャンスメイカーが高い評価を得てきた。

しかし、数字だけで選手の重要性は決まらない。昨季のプレミアリーグを制し、今季も首位に立っているリヴァプールにはアシストを1つも決めていないセントラルMFがいる。

指揮官ユルゲン・クロップより信頼されているオランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥムだ。ワイナルドゥムは今季リーグ戦で1つもアシストを記録していないが、これは今季に限った話ではない。昨季も37試合でゼロ、2018-19シーズンも35試合でゼロ。最後にリーグ戦でアシストを記録したのは2018年4月のWBA戦のことで、そこから2年半にわたってアシストがないのだ。
驚きのデータかもしれないが、それでもワイナルドゥムの評価が落ちることはない。ワイナルドゥムにはクロップが求める豊富な運動量があり、2018-19シーズンのチャンピオンズリーグ制覇など重要な場面には常にワイナルドゥムがいた。

昨季も圧倒的な運動量を武器にチームで5番目に多い489回のプレスを仕掛けるなど、絶えず走り回ってくれる。足下の技術は決して器用とは言えないが、ワイナルドゥムの馬力溢れるプレイはリヴァプールに欠かせない。そのことはサポーターも分かっているだろう。

今季もここまで211回のFWロベルト・フィルミーノ、180回のサディオ・マネに次ぎ3番目に多い179回のプレスを記録。1試合平均シュート数0.8本、1試合平均ドリブル数0.7回、1試合平均キーパス数(シュートに直結するパス)0.6本など攻撃面のスタッツはやや寂しいが、それでもリヴァプールにとってワイナルドゥムは重要だ。

クロップ流に最も合っているプレイヤーと言うことができ、数字では評価できないクロップ政権のベストプレイヤーの1人だ。(データは『FBref』と『WhoScored.com』より)

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