最下位クラブにいる怪物ストライカー 6季連続の二桁得点狙える27歳の点取り屋

トリノの絶対的エースであるベロッティ photo/Getty Images

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ビッグクラブでプレイすべき逸材

セリエAで継続的に二桁得点を奪っているストライカーは、たいてい強豪クラブに引き抜かれるものだ。中堅クラブに6シーズンも留まるなんて選手は珍しいだろう。

そんな珍しいキャリアを過ごしているのが、トリノFWアンドレア・ベロッティだ。イタリア代表でもプレイする27歳のヴェロッティは近年のセリエAを代表するセンターフォワードの1人であり、加入した2015-16シーズンから5シーズン続けて二桁得点を記録してきた。今季もすでに9得点を奪っており、6シーズン連続の二桁得点はほぼ確実と言っていい。

何よりトリノは現在リーグ戦最下位に沈んでおり、能力を考えればベロッティにふさわしいクラブではないだろう。これまでもビッグクラブ行きの噂が何度か浮上してきたが、27歳という選手として最も良い時期を下位クラブで過ごしてしまうのはもったいない。チャンピオンズリーグなど高いレベルでベロッティのプレイを見たいと考えているサッカーファンも多いはず。
魅力的なのは得点部分だけではない。今季のベロッティは空中戦で33回の勝利数を記録しているが、これはセリエAでプレイするFWの中ではミランのズラタン・イブラヒモビッチ(41回)、ローマのエディン・ジェコ(38回)、パルマのアンドレアス・コーネリウス(34回)に次いで4番目の数字だ。ベロッティは181cmとあまり大きな方ではないが、空中戦でも戦う力を持っている。

パレルモ時代も含めると、ベロッティのセリエA通算成績は228試合に出場して94得点21アシスト。中堅クラブでプレイしてきた選手としては十分すぎる数字と言えるのではないか。仮にトリノがこのまま降格するようなら、年齢的にもステップアップを考えるべきだろう。

セリエAの上位クラブはもちろん、欧州5大リーグのあらゆるクラブで戦えるはず。2016-17シーズンにはセリエA26得点を記録した怪物ストライカーが今も中堅クラブのトリノでプレイを続けているとは、実に意外なキャリアだ。現イタリアNo.1ストライカーと言ってもいいベロッティの今後はどうなっていくのか。その動きに注目したい。(データは『WhoScored.com』より)

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