選手から寄せられる全幅の信頼 青年監督がドルトムントをV字回復に導く

ドルトムントを率いるテルジッチ監督 photo/Getty Images

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「僕らに欠けていたものを……」

今季前半戦、ルシアン・ファブレ前監督の下で不調に喘いでいたドルトムント。決して最悪というわけではなかったのだが、優勝を目指すのであれば物足りない。そう感じていた人も多かったはずだ。そういった事情もあり、クラブは1-5の大敗を喫した第11節のシュツットガルト戦後に指揮官を解任。新たな方向へと舵を切った。

そして、この解任劇から1カ月という時間が経過した今、ドルトムントはどう変わったか。おそらく、多くのファンはそれなりの手応えを感じているのではないだろうか。前指揮官の後を受けたエディン・テルジッチ監督の登板以降、彼らは年末年始のリーグ戦4試合で3勝1敗。格下と言えるウニオン・ベルリンに敗れたのは痛かったが、前半戦に思うようなパフォーマンスを披露できなかったFWジェイドン・サンチョやMFマルコ・ロイスは次第に調子を上げている。混乱していたチームを再び一枚岩に戻しつつあるという点で、テルジッチ監督への評価は上昇傾向にあると言っていい。

そんな指揮官に対しては、選手も全幅の信頼を寄せているようだ。ドルトムントの守護神を務めるGKロマン・ビュルキは、テルジッチ監督の手腕について独『WAZ』へ次のように語っている。
「僕らは間違いなく大きな前進を遂げたと思っているよ。以前よりも、事は計画的に運んでいるね。エディンは今、僕らに欠けていたものをもたらしている。ここ数試合は良い感じだよ。システムとポジショナルプレイの観点において、現在の僕らは大きく進歩している。それぞれの選手には明確なタスクがあり、今では誰もが自分の役割を理解しているんだ」

チームの戦術や個人がこなすべき仕事をテルジッチ監督が整理したことで、現在のドルトムントは調子を取り戻したとビュルキ。トップチームを率いるのはこれが初めてとなる38歳の若手指揮官だが、その手腕は本物か。テルジッチ監督に導かれV字回復の兆しが見えるドルトムントには今、大きな期待感が漂っている。

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