昨季の3冠王者が15試合で“24失点” バイエルンの守備が危険な状態に

DFBポカールを落としたバイエルン photo/Getty Images

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失点が止まらない

DFBポカール2回戦で格下のホルシュタイン・キールに敗れ、早々に2シーズン連続の3冠達成の夢が消えたバイエルン。

昨季圧倒的な強さで3冠を達成していたため、今季も3冠を狙えると考えていたサポーターは多いだろう。それだけに2回戦で格下に敗れたのはショックが大きい。

気になるのは守備面だ。リーグ戦でもバイエルンは首位に立っているが、ここまで15試合を消化して24失点。胸を張れる数字ではないだろう。2位のライプツィヒは12失点、3位のレヴァークーゼンが15失点に抑えていることを考えると、バイエルンの守備が不安定なのは明らかだ。今はそれを強烈な攻撃力でカバーしているといった印象か。
過密日程の中で仕方のない部分はあるが、今季のバイエルンは最終ラインの顔ぶれが固定されていない。センターバックの位置では昨季の3冠に大きく貢献したダビド・アラバ、ジェローム・ボアテングに加え、リュカ・エルナンデス、戻ってきたニクラス・ズーレもいる。コンビが試合ごとに変わることも珍しくなく、最終ラインのベストメンバーが今ひとつ固定できていない。

ズーレも優秀な若手DFだが、先日2-3で逆転負けを喫したボルシアMG戦では軽い守備対応で批判も浴びた。ベテランのボアテングも全盛期のパフォーマンスとは言い難く、危険な場面ではGKマヌエル・ノイアーに頑張ってもらうしかない状況だ。

今後はチャンピオンズリーグ決勝トーナメントも控えており、重要なゲームが増えてくる。それまでに守備面を修正しなければ、チャンピオンズリーグでも早々に敗退なんて結果になってしまうかもしれない。

昨年の8月23日にチャンピオンズリーグ決勝を戦い、1カ月も経っていない9月18日にブンデスリーガ開幕節のシャルケ戦を戦うなど、新型コロナウイルスの影響もあってスケジュールが厳しくなっていることもパフォーマンスに影響を与えているのだろう。今季はウインターブレイクも短かった。

疲労、モチベーションとの戦いでもあるが、指揮官ハンジ・フリックは昨季の強さを取り戻すことが出来るのか。磐石と思われたバイエルンの評価が揺らぎ始めている。

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