狙う“2度目”の大下剋上 中盤の得点力アップした不気味なレスター快進撃

ロジャーズが作り上げた新たなレスター photo/Getty Images

もはや奇跡ではない

2度目のプレミアリーグ制覇はもう奇跡とは呼べない。現在3位のレスター・シティは、2015-16シーズン以来となるリーグ制覇を狙える位置にいる。

ここまでリーグ戦19試合を消化し、勝ち点38を獲得。プレミアを制した2015-16シーズンは19試合消化時点で39点の勝ち点を獲得しており、今季は当時とよく似たペースだ。問題は、ここから終盤戦まで一気に加速出来るかどうか。

ここへきて痛いニュースとなったのは、エースのジェイミー・バーディが軽度のヘルニア手術を受けるため数週間離脱することだ。今季もバーディはリーグ戦で11得点を挙げており、34歳の今もチームNo.1の点取り屋だ。レスターはエース離脱の穴を埋めていかなければならない。

バーディに得点の大部分を頼っているのは2015-16シーズン当時と同じだが、変わっているところもある。今季はMFハーヴェイ・バーンズがリーグ戦で6得点、MFジェイムズ・マディソンも同じく6得点を挙げており、中盤からの得点にも期待が持てるのだ。

ベルギー代表MFユーリ・ティーレマンスも4得点を記録しており、バーディとリヤド・マフレズに頼り切りだった当時とは違う。当時はFWレオナルド・ウジョアが6得点、FW岡崎慎司が5得点止まりだったが、彼らFW陣の得点数をマディソンとバーンズは超えようとしている。このあたりはブレンダン・ロジャーズの功績と言えよう。

また、サンテティエンヌから獲得した20歳のDFウェスレイ・フォファナがヒットしたことも大きい。ここまでレスターは21失点を喫しているが、これは2015-16シーズンの同時期より4点少ない。ロベルト・フート、ウェス・モーガンのコンビも強烈だったが、今の若いフォファナとベテランのジョニー・エヴァンズのコンビも抜群の機能性を見せている。

マンチェスター・シティが調子を上げてきているのは気になるところだが、まだレスターにもチャンスはある。2015-16シーズンのプレミアも荒れていたが、今季も同じく優勝戦線は荒れている。レスターがこのチャンスを活かせることが出来るのか。2度目の大下剋上を見逃してはならない。

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