リヴァプールの最終ラインを救う男に? シャルケから来た20歳DFの特長は

シャルケから今季終了までのレンタルでリヴァプールに加入することとなったカバク photo/Getty Images

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ポテンシャルの高さは間違いない

今季前半戦、主力センターバックの相次ぐ負傷によって最終ラインのチョイスに悩まされていたリヴァプールに頼もしい男たちが加わった。同クラブは2日、シャルケとプレストンからそれぞれDFオザン・カバク(今季終了時までのレンタル)とDFベン・デイビス(完全移籍)の獲得を発表。悩める昨季王者に、期待感あふれるセンターバック2人が加わることとなった。

なかでも注目が集まるのはカバクだろう。シャルケは現在ブンデスリーガで最下位となっているものの、カバク個人は欧州屈指の若手CBとしてかねてより欧州各クラブの興味を引いていた存在。まだ20歳の選手とはいえ、期待は大きい。

そんなカバクとは、一体どんな特長を持った選手なのか。端的に言えば、総合的の高いCBだ。同選手は今季ブンデスリーガで14試合に出場しているが、その中では弱冠20歳の選手ながら印象的なスタッツを記録している。身長185cmとそこまで飛び抜けたサイズがあるわけではないものの、空中戦勝利数はリーグDF中5位となる57回。勝率も勝利数トップ5にランクインした選手の中では最高値(77.03%)をマークしている。地上戦勝利数(55回)も同程度の数字を残しており、対地・空どちらでも高いレベルで任務をこなせる守備者と言えるだろう。シャルケはここまでリーグワーストの49失点を喫しているものの、カバクはその中でも奮闘していたと言える。
加えて、カバクはビルドアップの技術でも節々に才能を感じさせる面がある。今季ブンデスで同選手が記録しているパス成功数自体は686本(リーグDF中38位)となっているが、その成功率は87.9%となかなかに高水準。これはリヴァプールの主力DFであるフィルジル・ファン・ダイク(90.03%)やジョー・ゴメス(89.5%)、ジョエル・マティプ(87.73%)にも引けを取らない数字だ。リーグの違いこそあれど、攻撃面でもこの3人が担っていた役割をカバクが穴埋めすることは可能かもしれない。

もちろん、そんなカバクにもまだ物足りない面は多い。しかし、まだ20歳ということを考えれば、今後の伸び代は十分にあると言えるだろう。はたして、この若き守備者は名将ユルゲン・クロップ監督の下でどこまでの存在感を示してくるか。まだ未知数な部分だらけではあるものの、若手DFの新天地におけるプレイは今から楽しみだ。

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