リヴァプールが得点力不足に陥った要因は 昨季王者を悩ます“サラー依存”

今季ここまでリーグ戦で15得点を挙げているサラーだが…… photo/Getty Images

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フィルミーノの奮起がカギか

2020-21シーズン、リヴァプールの攻撃がイマイチ噛み合わない。かねてより最終ラインの負傷者続出による守備陣の問題が噴出していたリヴァプールだが、その一方で攻撃陣も深刻な不調に陥っている。

第20節トッテナム戦と続く第21節ウェストハム戦でそれぞれ3得点ずつを記録し、一時は不調を脱する希望が見えたようにも思えた。しかし、現地時間3日に行われた第22節のブライトン戦で、リヴァプールはまたも無得点。0-1でこの試合を落とすこととなった。

これで、今季リーグ戦でリヴァプールが1点も奪えなかったのは5試合目。加えて、そのすべてが直近の8試合に集中しているというのは、明らかに何かがおかしいと言えるだろう。第14節までの1試合平均得点は2.5点もあったのだが、第15節以降(8試合)の同スタッツは0.88点にまで下落している。
では、こうなってしまった1番の要因は何か。気になるのは、エジプト代表FWモハメド・サラーへの依存だ。2017年夏の加入以降、リヴァプールで素晴らしい決定力を披露してきた同選手は、今季もここまで15ゴールを挙げプレミアリーグの得点ランキングトップに立っている。しかし、今のリヴァプールは彼以外に得点の匂いがする選手がいない。本来であればシーズン序盤戦に活躍したFWディオゴ・ジョタや、長らくサラーのパートナーを務めてきたFWサディオ・マネを頼りたいところだが、彼らは負傷などの影響でなかなか試合に絡めていないのが現状だ。良くも悪くも、すべてはサラー次第。今のリヴァプールには、そんな印象を受けざるを得ない。

そんな“サラー依存”に悩まされているリヴァプールだが、これを解消するためにカギを握ってくるのはFWロベルト・フィルミーノか。昨季までは優れたサポート能力でマネやサラーを手助けしていた同選手だが、マネ不在の状況で求められるのは決定力。現在のリヴァプールではサラーにマークが集中することにより、このエジプト代表FWの他にゴールを決めることができる選手が必要となっている。しかし、控えの選手にいきなりそれを求めるのは酷な話。となれば、頼れるのはこれまでコンスタントに出場機会を得ていたフィルミーノだろう。CFを務めているだけあって、もともと著しく得点力が低いわけでもない。

「リヴァプールは過度にサラーへ依存しているよ。それを解消するためにも、フィルミーノは選手としてステップアップする必要がある。彼はカムバックしたかのようにも思えたが、結局のところリヴァプールでゴールを奪っているのはサラーだ。彼が出場していなかったり、不調の際にリヴァプールの攻撃力はガクッと下がる。必要となってくるのは、サラー以外の得点源だ」(英『BT Sport』より)

クラブOBのピーター・クラウチ氏も、古巣の得点力に関してはサラーへの依存が原因だと分析している。これまでは周囲を活かすだけで各方面からの称賛を得られたフィルミーノ。しかし、サラーへの負担を軽減するため、今季は彼にも“ストライカー”としての役割が求められることになりそうだ。絶対的エース以外の選手に求められる奮起。いつまでもサラー頼りではいられない。

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