2020-21シーズンのイングランド・プレミアリーグで、ここまで降格圏の19位に沈むウェストブロム。現時点での勝ち点はたったの「12」。残留圏の17位バーンリーとは11ポイントもの差があり、今後16試合での逆転残留は相当に難しい状況となっている。
しかし、そんなウェストブロムは冬の移籍市場で加入したMFの力を借りて、奇跡の残留を果たすことができるか。窮地に追い込まれる同クラブに、“ビッグ6”クラブから強力な助っ人がやってきた。
その選手とは、今冬アーセナルからレンタル移籍で加入したMFエインズリー・メイトランド・ナイルズだ。ここのところガナーズでの出場機会が減少傾向にあった同選手だが、左右のサイドを問わずウイングバックやサイドバックとしてとして一定のクオリティを示す彼はウェストブロムにとって大きな戦力となるだろう。
以前、トレーニングセッションでの態度に関してアーセナルのミケル・アルテタ監督から苦言を呈されたこともあるヤンチャな一面は確かに懸念点。しかし、経験豊富なサム・アラダイス監督ならば、この青年をマネジメントすることも可能か。彼がアーセナルからレンタルに出された理由は実力不足でなく、この態度面が大きく影響したという現地メディアの見方もある。管理下に置くことさえできれば、戦力的にウェストブロムは大きな力を得流ことになるはずだ。
そんな中、アラダイス監督もメイトランド・ナイルズには大きな期待をかけている。英『Daily Mirror』によると、同監督はこの23歳の獲得はクラブと選手個人の双方にとって良いモノになるはずだと次のように自身の見解を示す。
「エインズリーは我々にとって素晴らしい補強だ。ここに来ることを決断してくれてとても嬉しかったよ。エインズリーは他の若い選手にとっても良いお手本となるはず。試合に飢える姿勢はレンタル移籍を選択したことで、すでに示されているからね。良い刺激をもたらしてくれるはずだ。彼にはレスターやサウサンプトンも興味を示していたそうだが、獲得できてよかった。彼のようなピッチ上で必死にプレイする選手は我々にピッタリだよ。最近はアーセナルでそこまで出場できていなかったし、お互いにとって良いレンタルになったんじゃないかな」
今季プレミア前半戦で好調だったレスターやサウサンプトンとの争奪戦を制して、メイトランド・ナイルズの確保に成功したウェストブロム。はたして、この23歳は不振に喘ぐ同クラブを絶望の淵から救い出す存在となることができるのか。新たなクラブを残留へと導き、自身の評価も急上昇させていきたいところだ。