シュート決定率“42.1%”のブレイク候補 リーガに出現した弱冠20歳の必殺仕事人

今季ビジャレアルで優秀なシュート決定率を誇っているフェル・ニーニョ photo/Getty Images

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“一流”の仲間入りを果たす日は遠くないか

ストライカーにとって、“一流”と呼ばれる条件とは何か。彼らに求められる仕事はここ一番でゴールを奪うこと。それだけに、最も重要なのはやはり決定力だろう。ここ一番で得点が欲しいとき、確実にシュートをゴールへ流し込むことができるか。ストライカーを評価するうえで、これは欠かせない要素と言える。

そんな“一流”ストライカーの代表例を挙げるとすれば、バイエルン・ミュンヘンの絶対的エースであるFWロベルト・レヴァンドフスキになるだろう。世界最高峰のストライカーと評されることも多い同選手は、今季ここまでブンデスリーガでシュート決定率37.14%(70本26得点)を誇る。放ったシュートの4割近くがゴールとなっているのは、“一流”の称号に相応しい成績と言えよう。

そして現在、スペインにも将来的にそんな“一流”の仲間入りを果たすかもしれないストライカーがいる。ビジャレアルに所属するFWフェル・ニーニョ(20)だ。今季途中、レギュラーFWパコ・アルカセルの負傷離脱を機にチャンスを得た同選手。ここまで公式戦22試合の出場で8ゴールを挙げていることも評価すべきだが、それ以上に彼のシュート決定率が驚愕の数字を叩き出している。
2020-21シーズン、フェル・ニーニョが8得点を挙げるのに要したシュート本数はたったの19本。決定率を計算すると、その数字は驚異の42.1%となる。絶対的な得点数こそレヴァンドフスキのような選手には及ばないが、その正確性には目を見張るものがあると言っていい。

加えて、この決定率は今季欧州4大リーグクラブに在籍する8ゴール以上を記録した選手の中で最高値だというのだから驚きだ(スポーツ統計企業『Stats Perform』のデータ参照)。現時点ではまだ有望な若手の一人にすぎないフェル・ニーニョだが、彼が世界最高級ストライカーとの評価を受ける日はそう遠くないのかもしれない。

スペインですくすくと育つ20歳の新鋭ストライカー。同年代にはドルトムントのFWアーリング・ハーランドという怪物FWがいるものの、リーガで驚異の正確性を見せるフェル・ニーニョの成長も楽しみだ。

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