“シンプルな攻め”で上位対決をモノにすべし ミランが採用すべき戦い方は

キック精度の高いチャルハノールは、ローマの最終ライン裏を狙う上で重要な役割を果たすことが予想される photo/Getty Images

エンジンを掛け直すためにも重要な一戦

現地時間28日、セリエA第24節でACミランはASローマと対戦する。今季は開幕から首位を快走していたものの、ここ最近は少し失速気味のロッソネリ。現在はインテルに首位の座を明け渡しており、その差は4ポイント。逆転を許した宿敵に食らいつくためにも、敵地で行われる次節は重要な意味を持つ試合となる。ミランとしてはここまで4位の好調ローマを叩くことで、再び勢いに乗りたいところだ。

では、そのためにもこの試合でミランはどんな攻め方を見せるべきか。おそらく、今のローマに対して有効なのはシンプルなロングボールでの攻めだろう。現在のローマはセンターバックに怪我人が続出している関係で、ここ数試合は最終ラインに本来MFのブライアン・クリスタンテを中央に配置する形の3バックを採用。クリス・スモーリング、マラシュ・クンブラ、ロジェール・イバニェスといった主力がいないなかで、代役選手による急造最終ラインの結成を余儀なくされているのだ。

そんななか、今回の試合で先発が予想されるのはジャンルカ・マンチーニ、クリスタンテ、フェデリコ・ファシオの3人。しかし、クリスタンテはまだリベロとしての経験が不足しており、ファシオはサイズがあるものの最終ライン裏を突かれた際のスピードがそこまでない。付け入る隙があるとすれば、この2人のポジション付近ということになるだろう。ボールを奪った瞬間に低く、早いロングパスを相手ゴール前に供給することができれば、ミランには多くのチャンスが生まれることになりそうだ。

そういった状況でキーマンとなってくるのは、パスの供給役となる中盤の選手たち。先発が濃厚なハカン・チャルハノールとフランク・ケシエ、サンドロ・トナーリが、この試合の行方を大きく左右することとなるだろう。彼らはいずれもロングパス精度の高い選手。特に前者二人は今季ロングパス成功率70%オーバー(チャルハノール:71.83%、ケシエ:70.51%)を記録している。この3人がいつも通りのパフォーマンスを披露できれば、ミランが試合を優位に運ぶ可能性は高い。

最前線には多少アバウトなボールでも収めてくれるイブラヒモビッチもいるだけに、ローマ相手にはシンプルな力技で押し込みたいミラン。はたしてロッソネリはこの試合をキッカケに、エンジンを掛け直すことができるのだろうか。敵地での難しい一戦とはなるが、ここで足踏みはしていられない。

セリエA第24節
ASローマ×ACミラン

日本時間 3月1日(日) 4:45 キックオフ

予想スターティングメンバー

ASローマ

GK 13 パウ・ロペス
DF 23 ジャンルカ・マンチーニ
DF 4  ブライアン・クリスタンテ
DF 20 フェデリコ・ファシオ
MF 2 リック・カルスドルプ
MF 14 ゴンサロ・ビジャール
MF 17 ジョルダン・ヴェレトゥ
MF 37 レオナルド・スピナッツォーラ
MF 7  ロレンツォ・ペッレグリーニ
MF 77 ヘンリク・ムヒタリアン
FW 21 ボルハ・マジョラル


ACミラン

GK 99 ジャンルイジ・ドンナルンマ
DF  2 ダビデ・カラブリア
DF 24 シモン・ケアー
DF 23 フィカヨ・トモリ
DF 19 テオ・エルナンデス
DF  8 サンドロ・トナーリ
MF 79 フランク・ケシエ
MF 56 アレクシス・サレマーカーズ
MF 10 ハカン・チャンルハノール
MF 12 アンテ・レビッチ
FW 11 ズラタン・イブラヒモビッチ

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