アトレティコに帰ってくる“右サイドの支配者” 鉄人DFの復帰に高まる期待

次節レアル戦から試合への出場が可能となるトリッピアー photo/Getty Images

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レアル戦での大活躍はあるか

今季リーガ・エスパニョーラにおける優勝争いの行方を左右する大一番で、アトレティコ・マドリードには頼もしい男が帰ってくる。ここ最近は2位以下にじりじりとポイント差を詰められていた赤白軍団だが、この鉄人DFの復帰で彼らは7季ぶりのリーグ優勝をその手に大きく手繰り寄せることとなるのか。現地時間7日に行われるレアル・マドリードとのビッグマッチで、アトレティコは約2カ月ぶりにイングランド代表DFキーラン・トリッピアー(30)の起用が可能となる。

昨年12月、過去の賭博規定違反を理由にイングランドサッカー協会(FA)から10週間の出場停止処分と罰金の支払いを命じられていたトリッピアー。この出場停止前まで出場可能だった公式戦全22試合のうち20試合にフル出場をしていた選手だけに、この処分はアトレティコにとって大きな痛手だったと言えるだろう。実際、彼が不在の間にディエゴ・シメオネ監督は右ウイングバックのチョイスにはかなり悩まされることに。シメ・ヴルサリコ、マルコス・ジョレンテ、ヤニック・カラスコらを代役に立てたものの、トリッピアーがいるといないとでチームのクオリティには大きな変化が生じていた印象は否めない。

そんな状況に陥っていただけに、アトレティコにとってトリッピアーの復帰は念願だった。特に優勝を争うレアルとの大一番で、このイングランド代表DFが出場可能となるのは朗報だ。今季のレアルは、攻撃の実に41%が左サイドから。白い巨人の強力な攻撃を封じるためにも、アトレティコは右サイドにおける守備に集中せねばならない状況だった。彼らの守備は組織的なだけに、代役選手でこの部分の強度をいきなり上げるのは難しい。そういった連係面でも、前半戦にフル稼働していたトリッピアーが出場できる意味は大きいと言えるだろう。
とはいえ、その一方で気になるのはトリッピアー自身の状態だ。約2カ月も戦列を離れていただけに、コンディションが整っているとは限らない。しかし、スペイン『MARCA』によると、同選手は出場停止期間の終盤にはチームのトレーニングに参加できていた模様。最初から以前と同じレベルを求めるのは酷かもしれないが、少なくともゼロから調整を始めなければならない段階ではないようだ。

久しぶりにピッチへ帰ってくるアトレティコの鉄人DF。はたして、帰ってきた男は戴冠を狙う赤白軍団に再びクオリティをプラスすることができるのか。2カ月間も戦列を離れたぶん、今後の活躍でその期間を忘れさせるようなパフォーマンスを披露してほしいところだ。

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