どうにも勝てないリヴァプール 攻撃陣の問題は来季まで尾を引くか

今季はマネの調子も上がらない photo/Getty Images

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守備陣はいずれ戻るが、攻撃は改善が必要

7日に行われたフラム戦は前半終了間際に失点を喫し、0-1の敗戦となった。これでホーム6連敗となり、順位は8位まで後退。先日、ディオゴ・ジョタが復帰するなど、嬉しいニュースがあったが、肝心の主力となる守備陣は未だに離脱中だ。

昨季はマンチェスター・シティのリーグ3連覇を阻止して優勝を果たすなど輝かしい実績を残したリバプール。しかし、今季は怪我人続出で本来の力を発揮できていない。特に、ファン・ダイクの離脱は大きく、シーズン序盤の第5節から長期離脱を強いられている。

守備陣の離脱の影響は数字にも現れており、今季ここまでの失点数は36、昨季はシーズン通して33。リーグ戦残り10節を残して、昨季の失点数を上回っている。ジョーダン・ヘンダーソンやファビーニョといった本職ではない選手を起用して凌いではいるものの、マンチェスター・シティやレスター・シティといった上位陣には複数失点を喫するなど、誤魔化し切れない部分が目立ってしまう。
こうなると攻撃陣に引っ張ってもらいたいものだが、こちらも失速した。先日のフラムやブライトン、バーンリー、サウサンプトン、ニューカッスルといった本来であれば勝ち点を拾える試合をことごとく落としている。今季の得点数は未だ47、昨季は85得点を記録しているが、到底追いつける数字ではない。前線のモハメド・サラーは今季ここまで17点と一人気を吐いている。しかしサディオ・マネが7得点にとどまるなど、呼応する選手が出てきていない。

攻撃陣停滞の原因として、押し込んだ相手への遅攻のアイデアが少ないことが考えられる。フラム戦ではそれが目立っていた。前線で先発を果たしたサラーに関しては別格で違いを生み出せていたが、左のジョタと右のジェルダン・シャキリには戸惑いが見られた。

ジョタのシュート数は1と物足りない数字になっている。シャキリに関しては、右サイドバックで先発を果たしたネコ・ウィリアムズとの連携面でも不安が見られた。シャキリのスタイル上、中に入ってのプレイが多くなるため、ネコ・ウィリアムズの孤立が目立った。途中投入されたトレント・アレクサンダー・アーノルドは高精度のクロスを武器に違いを作れていたが、まだ19歳と若いウィリアムズには少々荷が重かったようだ。

だが、中盤を省略した攻撃は健在で、A・アーノルドのパスから展開するやり方はまだまだ効果的といえる場面もあった。問題はファン・ダイクやA・アーノルドといった精度の高いパスを配給できる選手が少ないことだ。

来季ファン・ダイクやジョエル・マティプといった守備陣が戻ってくれば、守備面でのある程度の問題は解決するだろう。だが攻撃に関しては改良が必要になりそうだ。リーグ戦残り10節。ユルゲン・クロップ監督がこの問題にどう対応するのか注目が集まる。

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