“ベルギーの神童”が万能MFに進化 安定感を見せるレスターの心臓

アーセナル戦では鋭いシュートも突き刺した photo/Getty Images

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今季はリーグ戦全試合に出場

ここ数年、着々と実力を着けてきたレスター・シティ。昨季は5位と健闘し、今季は29節終了時点で3位と上位に名を連ねている。更に2位のマンチェスター・ユナイテッドとの勝ち点差は1と離されることなく上位を維持しており、今後も目の離せない存在となっている。

そんなレスターでは、ジェイミー・バーディやジェイムズ・マディソンといったスタープレイヤーに気を取られがちだが、MFユーリ・ティーレマンスの存在を忘れてはならない。

“神童”と呼ばれたティーレマンスは16歳でベルギー・アンデルレヒトのトップチームでデビューすると、活躍が認められてモナコに加入。そこでも定位置を確保すると2018-19シーズンの後半、レスターに期限付き移籍でプレミアに上陸。2019-20シーズンには完全移籍でチームに加わった。昨季はリーグ戦37試合に出場して指揮官から信頼を得ており、今季は全試合に出場。出場時間は守護神カスパー・シュマイケルに次ぐ二番目、フィールドプレイヤーではトップの数字となっている。
 
そんな彼のプレイスタイルは、各方面に顔を出して潤滑油としてチームを支えるほか、セットプレイ時にはキッカーを務めるほどの精度の高いキックを持ち合わせている。他にも快勝したシェフィールド・ユナイテッド戦では攻撃のスイッチを入れる縦パスを供給しており、高い攻撃センスが垣間見えた。守備では、豊富な運動量を生かしてピッチを駆け回り、試合終盤でもスプリントできるタフネスを兼ね備えており、欠点らしい欠点が見当たらないプレイヤーだ。
近年の中盤に求められる能力が攻守ともに多様化しており、人材探しに苦労するチームも多くなっている中、万能MFを獲得したレスターの躍進にも納得がいく。

そんなティーレマンスだがまだ23歳と若く、更なる成長が期待できる。すでに同ポジションではプレミアリーグでトップクラスであり、今後のステップアップに注目が集まる。

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