好調?不調? 今季のスターリングは評価が難しい

敵陣に侵入するスターリング photo/Getty Images

結果としては物足りないところ

今季のマンチェスター・シティは序盤にレスター・シティに大敗を喫するなど難しいシーズンになると思われたが、蓋を開けてみればプレミアリーグ首位となっている。チームが好調であれば、必然的に主力である選手のコンディションもいい状態であるのだが、今季は評価を付けるのが難しい選手がいる。ラヒーム・スターリングだ。

2015年からマンCに加入したイングランド代表FWは左右のウイングを主に主戦場とし、2017-18シーズンには18ゴール、続く昨季は20ゴールと大台に乗せ、チームの得点源として奮闘してきた。しかし、今季はここまで9ゴールと少し物足りない結果となっている。それでも、出場すれば高いアジリティから一瞬で相手を剥がして好機を演出し、攻撃に貢献しており、守備でも素早い寄せやスプリントして自陣まで戻っての守備を遂行する現代的なプレイヤーとなっている。

先日行われたエヴァートン戦では左サイドで先発し、軽い身のこなしから敵陣に進入。好機を創出していた。データサイト『WhoScored.com』によればチーム2位となるドリブル成功数「3」を記録しており、攻撃に違いを作っていると言えるが、ここぞという場面での活躍が少ない。特に先日のマンチェスターダービーがそうだった。対峙するアーロン・ワン・ビサカの前に沈黙してしまい、自分の良さを発揮させてもらえなかった。

そんなスターリングを脅かす存在となっているのが、同郷のフィル・フォデンだ。今季の彼の成長は著しく、直近の大一番となったボルシアMG戦ではフォデンが先発し、アシストを記録するなど攻撃に違いを生み出した。二人のプレイスタイルが違うだけに比較はできないが、このままではフォデンに先発の座を奪われかねない。

対する相手は5バックを敷くチームが多いためか、現状はドリブラーのスターリングではなく、流動的にポジションを入れ替えることができるフォデンが指揮官に重宝されているだけに、スターリングの今後の成長に期待したい。

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