“オフ・ザ・ボールの魔術師”へ マンUを飛び出した男は得点力だけじゃない

今季途中からウェストハムにレンタル移籍し、大活躍を披露しているリンガード photo/Getty Images

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ボールを所持していないときの動きも優秀

今冬、マンチェスター・ユナイテッドからウェストハムへと活躍の場を移したアタッカーが止まらない。赤い悪魔ではここ数年なかなか結果を残すことができていなかったMFジェシー・リンガードが、ついに本来の姿を取り戻し始めた。

移籍後はプレミアリーグ7試合に出場して5ゴール3アシスト。文句なしの大活躍といっていいだろう。現地時間21日に行われたアーセナル戦でも、リンガードは15分に強烈なミドルシュートをゴールネットに突き刺して先制点をゲット。ここまで5位と奮闘するウェストハムのなかで、同選手は圧倒的な得点力を武器にひときわ輝く存在となっている。

しかし、リンガードの評価がウェストハムでここまで急上昇しているのには、得点力以外の部分も関係しているのだろう。同選手は自身がボールを保持していないときも、常に味方を助ける動きを怠らない。フリーランニングを決してサボらず、常に味方にパスコースを提供するための動きを繰り返す。そんなリンガードの働きには、ウェストハムの選手たちも大いに助けられているはずだ。
「ジェシーはボールから離れたところでも効果的だね。相手を釣り出すランニングは本当に素晴らしいね。私は彼の大ファンなんだ。決して利己的でなく、チームのためにプレイすることができる。そういった動きをすることで、ゴールから遠ざかるリスクがあるにもかかわらずね」

「ジェシーのプレイを見ていると、ポジションこそ違うが(エミール・)ヘスキーを思い出すよ。彼もチームのために犠牲となれる選手だった。だから、この先ジェシーがそれほどゴールを決めることができなくなったとしても、私は彼が良い選手だと思い続けるよ」(英『Daily Mirorr』より)

かつてイングランド代表としてもプレイしたポール・マーソン氏も、リンガードのフリーランニングによる貢献についてはこのように高い評価を与えている。ゴールに絡むプレイに注目が集まりがちではあるものの、オフ・ザ・ボールの動きでも優秀な一面を見せるリンガード。あまりスポットライトの当たらないプレイではあるが、こういった部分も彼が現在評価を急上昇させている大きな要因なのだろう。

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