ロリスの後継者は誰にする トッテナムが狙う“3名”の守護神

今季ブンデスで2番目に失点が少ないヴォルフスブルクを最後方から支えているカステールス photo/Getty Images

現実的な選択肢はドイツの“堅守軍団”を支える男

トッテナムのフランス代表GKウーゴ・ロリスは、34歳を迎えた今なお優秀な守護神としての評価をキープし続けている。その安定感は抜群で、30代半ばでさらに凄みは増している印象も強い。この男が最後方に構えていることで、スパーズの選手たちには相当な安心感があることだろう。

しかし、いくらロリスが世界最高峰の守護神であっても、いつかはそのパフォーマンスに翳りが見える時期はやってくる。現時点でこそ素晴らしいパフォーマンスを披露しているが、やはり現在34歳の彼があと何年このレベルを維持できるかはわからない。それだけに、トッテナムは今のうちから彼の後釜候補を確保しておいて損はないだろう。

そんななか、クラブは今夏移籍市場でロリスの後継者獲得に動くと英『Daily Mail』が伝えている。同メディアによると、その有力候補となっているのはバーンリーのGKニック・ポープ(28)、リールのフランス代表GKマイク・メニャン(25)、そしてヴォルフスブルクのベルギー代表GKクーン・カステールス(28)の3名だという。

なかでもトッテナムが獲得に熱心とされるのはポープだ。今季プレミア28試合の出場でリーグ4位のセーブ数「104」を記録している同選手は、以前からスパーズが目をつけてきたとされる存在。プレミアでの経験が豊富というのは、他の2人にない魅力だ。

しかし、金銭の問題はネック。今夏ポープを獲得するには、3000万ポンド以上の移籍金が必要になってくるとも。昨今のコロナ禍で財政面に余裕がないなか、しばらくロリスの控えとなる可能性が高い選手にそれほどの金額を投資するのはリスクが高い。いくらトッテナムほどのクラブといえど、だ。

そうなると、残される選択肢はメニャンとカステールスの2人。理想は若く、実力も申し分ないうえに、今季限りでリールとの現行契約が満了を迎えるメニャンだ。だが、ここまで好条件が揃っていると、ライバルは多い。実際、このフランス代表GKの争奪戦にはチェルシーやマンチェスター・ユナイテッド、ACミランが参戦予定との情報もある。アプローチはかけておきたいが、あまり現実的な選択肢とはいえないか。

では、カステールスはどうか。さすがに移籍金ゼロとまではいかないが、彼の獲得に必要とされる移籍金はポープよりは安価となる可能性が高いと『Daily Mail』は伝えている。ネームバリューこそあまりないものの、今季ブンデスリーガで2番目に少ない失点「22」を記録しているヴォルフスブルクの守護神だけに、実力は申し分ないはずだ。セーブ数などのスタッツでこそ上位には入ってこないが、今季はここぞの場面においてカステールスはスーパーセーブを連発している。間違いなく“堅守軍団”ヴォルフスブルクの中心人物と言える選手。獲得候補3人の中では、最も現実的かつ良い選択肢かもしれない。

今夏トッテナムが探し始める“ロリスの後継者候補”。はたして、頼れる主将の次を担う守護神はいったい誰になるのだろうか。スパーズの選択に注目が集まる。

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