“ラウカク”はセリエA歴代最高級? インテルの得点の半数以上を生み出すコンビ

素晴らしいコンビでゴールを量産するルカク(左)とL・マルティネス(右)photo/Getty Images

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トレゼゲ氏も絶賛するほどのコンビ

ロベルト・マンチーニ&ジャンルカ・ヴィアッリ、マルコ・ファン・バステン&ルート・フリット、ディエゴ・マラドーナ&カレカ、アレッサンドロ・デル・ピエロ&フィリッポ・インザーギ、カカー&アンドリー・シェフチェンコ、フランチェスコ・トッティ&アントニオ・カッサーノ、サミュエル・エトー&ディエゴ・ミリート、近年で言えばゴンサロ・イグアイン&パウロ・ディバラ……。セリエAにはその時代時代に、多くのファンを魅了してきた素晴らしいアタッカーコンビがいた。

いま、そんな歴代トップクラスのコンビたちと肩を並べようとしているコンビが現れた。昨季に続いて今季もイタリアで猛威を振るうインテルのアタッカーコンビ、FWラウタロ・マルティネスとFWロメル・ルカクだ。2019年夏の移籍市場で、ルカクがマンチェスター・ユナイテッドからインテルへ移籍したことで誕生したこの“ラウカク”コンビ。テクニック派とフィジカル派と、2トップとしてもバランスが良く、すんなりとフィットした。結成1年目からリーグ戦でチーム全体(81ゴール)の半数近い37ゴール(L・マルティネス:14ゴール、ルカク:23ゴール)を稼いでおり、2人で生み出したゴールも多い。

そして、2年目となる今季はコンビネーションにさらなる磨きをかけ、昨季を上回るペースでゴールを量産。ここまでリーグ戦で65ゴールを記録しているインテルだが、そのうちL・マルティネスが14ゴール、ルカクが19ゴールと、半数以上をこのコンビが決めているのだ。第22節ラツィオ戦(2月14日)のカウンターからたった2人で持っていったL・マルティネスのゴールや、第24節ジェノア戦(2月28日)の開始早々に2人のワンツーから相手を崩し、DFと2対2の形を作って決めたルカクのゴールも圧巻だった。“ラウカク”の活躍もあり、インテルは11年ぶりのスクデット獲得へ向けて首位に立っている。
緻密な戦術を駆使するイタリアのクラブたちが対策を講じても、なかなか止めることが出来なくなっているL・マルティネスとルカクのアタッカーコンビ。この勢いのままインテルをリーグ優勝へと導くことができれば、セリエA歴代トップクラスのコンビたちの仲間入りを果たしたと言ってもよいのではないか。かつてユヴェントス時代にアレッサンドロ・デル・ピエロとのコンビで4度ものスクデット(そのうち2つはカルチョ・スキャンダルによって取り消し)を手にしたダビド・トレゼゲ氏も伊『TUTTOmercatoWEB』のインタビューで、インテルのこのアタッカーコンビを「ルカクとラウタロのコンビは、最も重要なコンビとなっているね。彼らは2人でたくさんゴールを奪っているし、コンテのニーズにも見事に応えてみせている」と絶賛していた。

L・マルティネスには以前から多くのビッグクラブが興味を示しており、いつ引き抜かれてもおかしくない状態となっている。ただ、同選手がクラブへの愛を貫き、ルカクとのコンビを長きにわたって維持することができれば、インテルに再び黄金期が到来するかもしれない。それほど強力なアタッカーコンビとなっている。

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