“NEXTキャリック”に覚醒の未来見えた? 武者修行先で伸びるマンUの秘密兵器

今冬からノッティンガム・フォレストにレンタル先を変更し躍動しているガーナー(右) photo/Getty Images

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中盤の底から試合を変える存在に

引退から約2年半のときが経過したが、そろそろマンチェスター・ユナイテッドで“NEWマイケル・キャリック”が誕生するのか。プレイスタイルは少し地味ながらも、中盤の底から試合を組み立てる存在としてチームには欠かせない存在だったキャリック。昨年4月にはMFファン・マタも「ユナイテッドの歴史上で最も過小評価されている選手」と発言しており、彼は“強いマンU”において必要不可欠な選手だったことは間違いない。

そんなキャリックの再来とも評価されるマンUの若き中盤戦士が、武者修行先でメキメキと頭角を現している。その選手とは、今冬からノッティンガム・フォレスト(英2部)へレンタルされているU-20イングランド代表MFジェイムズ・ガーナー(20)だ。

シーズン前半戦はワトフォードでプレイするも、シーズン途中からノッティンガムにレンタル先を変更して今に至るガーナー。ワトフォードではインサイドハーフやサイドのポジションを任されることもあったが、活躍の場を移してからは中盤の底に定着し安定したパフォーマンスを披露している。特にビルドアップ時に見せるパスセンスにはキラリと光るものを感じさせ、ここまでのパス成功数は現時点でチーム4位の736本を記録。成功率も80.61%と印象的な数字を残している(各種スタッツはデータサイト『SofaScore』より)。その落ち着いたパス捌きを見れば、彼が「NEXTキャリック」と評価されていた理由にも納得がいくことだろう。
加えて、守備の部分でもガーナーの“キャリックらしさ”は見て取れる。決してフィジカルに優れた選手ではないものの、相手アタッカーからボールを掠め取る技術には目を見張るものがある。それはスタッツにも表れており、ここまでのインターセプト数34回はチームMF中トップの数字となっている。そのほかタックル数(39回)やクリア数(29回)でもガーナーはチーム上位の数字を記録中。さすがにキャリックと同じレベルへ到達するにはまだ時間がかかりそうだが、そうなるビジョンは見えているといっていいだろう。

「中盤の底でプレイするのは本当に快適だよ。自分の前にすべての景色が広がっていて、それを操ることができるのは本当に気分がいいんだ。前線の選手がスペースへと走り込むのを認識して、そこにボールを供給できたときの快感はたまらないね。試合に出ることで、その感覚も次第に研ぎ澄まされてきている。本当に良い経験ができていると思うよ」(英『Manchester Evening News』より)

ガーナー本人も、自身のレベルが着実に上がってきていることには手応えを感じている様子。この調子で成長を続けることができれば、そう遠くない未来に彼は所属元のマンUでも大きな存在感を発揮することができるようになるか。現在マンUの中盤ではブルーノ・フェルナンデスが強大な力を見せつけているが、そこにガーナーも加わることとなればおもしろい。

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