ネイマール封じ込めた“驚異のベテラン” リール首位奪還の原動力となったのは

ネイマールに食らいつくアンドレ photo/Getty Images

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中盤で走り回りプレスを掛け続けた

10年ぶりとなるリーグ優勝を目指すLOSCリール・メトロポールは4日、勝ち点63ポイントで並ぶパリ・サンジェルマンと対戦。前半で負傷交代となったジョナサン・デイヴィッドのゴールで先制したリールがパリの猛攻を凌ぎ、直接対決を制して首位に立った。

スタッツにも表れている通り、シュート数16、ボール保持率66%とパリに攻め入られる試合になったが、マイク・メニャンやジョゼ・フォンテといった実力者を擁する守備陣が無失点に抑えてクリーンシートを達成。圧倒的攻撃力を誇るパリに対し、堅い守りを見せた。その中でも、ひときわパリを苦しめたのはボランチで先発出場を果たしたバンジャマン・アンドレだろう。

ACアジャクシオやレンヌといったフランス国内で長年プレイし、2019年にリールに加入したアンドレ。今季も公式戦39試合に出場するなど、上位争いをするリールで欠かせない存在となっている。プレイスタイルは攻守両面で貢献のできるバランサーであり、気の利いたパスや動きが多く非常に賢い選手である。
勝利をものにしたパリ戦では主に守備でチームに貢献。相手の攻撃の軸となるネイマールやキリアン・ムバッペらがボールを持てば前を向かせない守備で好機を作らせず、必ず複数で対応し、スピードに乗らせない。スピードに乗った場合でも、うまく体を入れて対応してボールを奪取する。彼のボール奪取の鋭さはスタッツにも表れており、この日のアンドレのタックル成功数はなんと「6」、インターセプト数も「5」と素晴らしい数字を記録しており、パリの攻撃を完全に摘むことに成功していた。ボールを奪った後はカウンターの起点となって数少ない攻撃を遂行。得点とはならなかったが、前線のジョナタン・イコネらとのカウンターは確実に脅威となっていた。

このように攻守で大きな貢献を見せたアンドレ。試合終了後の評価では両チーム合わせて最多得点の「7.8」を記録。文句なしのマンオブザマッチの活躍と言える。

アンドレを中心に堅守を見せて勝利を掴んだリール。リーグ戦は残り7節となっているが、どれも落とせない厳しい試合となっている。10年ぶりのリーグ優勝に向かって奮闘する彼らに注目したい。(データは『WhoScored.com』より)

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