ユヴェントスよ、王者のプライドは捨てろ 残り10試合で目指すべき場所

トリノダービーで苦戦を強いられたユヴェントス photo/Getty Images

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トップ4フィニッシュに全力を注ぐべき

2年連続の指揮官交代などもあり、ある程度難しい戦いになることは予想されたが、これほどまでの苦戦を開幕前に誰が予想しただろうか。セリエA9連覇中の絶対王者ユヴェントスが窮地に立たされている。

1試合未消化ではあるものの、第29節終了時点で16勝8分4敗の勝ち点「56」と、4位に沈んでいるユヴェントス。首位を走るインテルとはすでに勝ち点が「12」も離れており、残り10試合ということを考えると、夢の10連覇はほぼ絶望的となっている。それどころか、チャンピオンズリーグ圏外にいる5位ナポリとは勝ち点差がなく、ヨーロッパリーグ圏外の7位ローマとも勝ち点差は僅かに「5」。コッパ・イタリアの決勝へコマを進めているのがユヴェントスと現在リーグ戦3位アタランタということに加えて、同7位と同8位の勝ち点差が「10」もあるため、ヨーロッパリーグにすら出場できないことはなさそうだが、欧州最高峰のコンペティションへ参加できるトップ4フィニッシュは油断できない状況となっているのだ。

首位インテルとのホームでの6ポイントゲームが5月に控えていることに加えて、そのインテルがまだナポリやローマといった強豪クラブとの対戦を残している。こういった状況もあり、ユヴェントスの王者としてのプライドを考えると、本来は逆転優勝を目指したいところ。ただ、ユヴェントスの今後の日程を考えると、僅かな望みにかけて逆転優勝を狙うよりも、トップ4フィニッシュに焦点を当てた方が良いかもしれない。
ユヴェントスは残りの試合で、インテルの他にナポリ(ホーム)やアタランタ(アウェイ)、ACミラン(ホーム)といった強豪クラブと対戦する。それに加えて、今季初黒星を喫した相手フィオレンティーナなどの一戦も残している。CL出場権を取りこぼすことになれば、近年様々な変化を加えて目指してきたクラブ最大の悲願である欧州制覇が1年先送りになることが確定し、元も子もない。むしろ、王者としてのプライドを捨ててでも、トップ4フィニッシュに全力を注ぐべきだ。

実際に、チームの主将を務めるジョルジョ・キエッリーニも先日のトリノダービーでのドロー(2-2)を受けて、『DAZN』のインタビューで「ユヴェントスは今季のリーグ戦で、4位以内に照準を合わせる必要がある。水曜日には非常に重要な試合が予定されているのもわかっているからね。我々にとって目標であるチャンピオンズリーグの出場権を得るためにも、ベストを尽くし続けなければならない」と話していた。まだまだ激しい戦いが続いていくが、はたしてユヴェントスは最低限の目標であるCL出場権を無事獲得することができるのか。

ユヴェントスのリーグ戦の残りの日程は以下の通り

4月7日 第3節 ナポリ(ホーム)
4月11日 第30節 ジェノア(ホーム)
4月18日 第31節 アタランタ(アウェイ)
4月21日 第32節 パルマ(ホーム)
4月25日 第33節 フィオレンティーナ(アウェイ)
5月2日 第34節 ウディネーゼ(アウェイ)
5月9日 第35節 ミラン(ホーム)
5月12日 第36節 サッスオーロ(アウェイ)
5月16日 第37節 インテル(ホーム)
5月23日 第38節 ボローニャ(アウェイ)

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