チェルシーでそろそろ試したい“20歳” 武者修行を経て成長した次世代CB

今季はシェフィールド・ユナイテッドにレンタルされているアンパドゥ photo/Getty Images

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来季はいよいよブルーズで勝負か

昨季、そして今季と他クラブへ武者修行に出されているチェルシーの若手センターバックの未来はどうなるか。将来ブルーズの最終ラインを支える存在となるかもしれない20歳だが、そうなれるかどうかの分岐点は来季ということになるかもしれない。

その20歳とは、シェフィールド・ユナイテッドにレンタル移籍中のウェールズ代表DFイーサン・アンパドゥだ。今季はここまでシェフィールドで公式戦27試合に出場し、守備陣の中心を担っている同選手。チームは現在プレミアリーグで最下位となっているが、個人としては今季90回より多くの地上戦に勝利したDFの中でリーグ2位となる勝率64.54%(141回中91回勝利)を記録するなど印象的なパフォーマンスを披露している。チームトップタイのインターセプト数(45回)や同2位のタックル数(53回)もマークしており、プレミアではある程度通用するレベルにはもう達していると言っていいか。

昨季プレイしたRBライプツィヒでも、才能の片鱗は垣間見せていたアンパドゥ。全体としてそれほど多くの出場機会を得られたわけではないが、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント・ラウンド16のトッテナム戦ではマン・オブ・ザ・マッチ級の大活躍を披露。その実力は欧州最高峰の舞台でも通用するということを証明してみせた。
これだけ経験を積めば、いよいよアンパドゥにも所属元で勝負をかけるときがやってくるか。タイミング的にも、今夏チェルシーはACミランへレンタル移籍させているフィカヨ・トモリ(23)の去就が不透明。クラブの若いCBの人員不足を補う意思があるのならば、プレミアで経験を積んだアンパドゥを戻すというのはアリな選択肢と言えるはずだ。

「まだ実際に(トゥヘル)監督とは話していないね。まだ担当者とシーズンをどのように過ごしているかを話しているだけさ。将来は何が起こるかわからない。ここでプレイをするのも楽しいけれど、僕の夢はチェルシーでプレイすることなんだ。そのためには、少し待つ必要があるかもしれないね」(英『Daily Mail』より)

アンパドゥ自身も、今夏のチェルシー復帰を望んでいる様子。まだ本人もトゥヘル監督とは話すことができていないようだが、これまでの実績を考えれば彼を呼び戻すことに一考の余地はあるだろう。

まだ荒削りな部分こそ残るものの、アンパドゥは将来的に守備陣で重要な選手となるポテンシャルは秘めている。ポルトにレンタル移籍させているマラング・サール(21)らとの兼ね合いもあるが、彼のプレイをそろそろブルーズで見たいと思っているファンも多いはず。はたして、トゥヘル監督はこの20歳DFを来季どのように扱うこととなるのだろうか。優秀な才能はどんどん自軍で試してほしいところだが、結末はいかに。

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