インテルよ、安心はまだ早い? スクデットへ乗り越えなければならない壁

終盤のゴールでカリアリを1-0で撃破したインテル。ゴールの際にはコンテ監督も喜びの輪に参加 photo/Getty Images

続きを見る

終盤戦も厳しい戦いが続く

11年ぶりのスクデット獲得を目指すインテルにとって、まだまだ乗り越えなければならない壁はありそうだ。

セリエA第30節終了時点で23勝5分2敗、勝ち点を「74」まで伸ばしているインテル。現在直近14試合負けなしの11連勝中で、2位につけているACミランとの勝ち点差はすでに「11」もあり、首位を独走しているのだ。ミランの今季最大勝ち点が「87」のため、残り8試合で13ポイントを積み重ねればいいと考えると(インテルが直接対決の結果で優っている)、本来ならば十分セーフティリードといっていいかもしれない。ただ、インテルの残りの対戦カードを見ると、そう簡単にはスクデットを獲らせてもらえなさそうだ。

インテルは第31節ナポリ(4月18日)、第36節ローマ(5月12日)、第37節ユヴェントス(5月16日)と、3試合も強豪クラブとの対戦を残している。そして、そのうちの2カード(ナポリ戦とユヴェントス戦)は敵地での戦い。欧州コンペティションの出場権争いが混沌としていることもあり、この3つのクラブは死に物狂いでぶつかってくるに違いない。
先の3クラブに敗れたとしても、インテルは13ポイントを勝ち取ることは可能だ。しかし。他にも油断できない相手がいる。今季前半戦で、勝利を収めたもののホームで6割近いボール支配率を許し、苦戦を強いられたスペツィアとの試合を第32節に(4月21日)、2つの黒星のうちの1つを喫しているサンプドリア(5月9日)との試合も第35節に控えているのだ。スペツィアは2月にミランから白星を奪っており、サンプドリアもインテルをよく知る選手が複数いるため、波乱が起こる可能性もある。

そもそも2位のミランが、残りの試合すべてに勝利できるかわからない。インテルが優勝するために、13ポイントも取る必要性がなくなる可能性もある。ただ、連勝中の勢いを殺さないためにも、なるべく後ろの方にプレッシャーを持ち越さないためにも、アウェイで行われる第31節ナポリや第32節スペツィアがひとつの鍵か。いずれにせよ、気持ちよくスクデットを手にするためには、これらのクラブをきっちり蹴散らしたい。前半戦の悔しさを晴らしつつ強豪クラブを倒すことで、今季のインテルが本当に強かったことを証明できるか。


インテルの残りの日程は以下の通り

4月18日 ナポリ(アウェイ)
4月21日 スペツィア(アウェイ)
4月25日 ヴェローナ(ホーム)
5月1日 クロトーネ(アウェイ)
5月9日 サンプドリア(ホーム)
5月12日 ローマ(ホーム)
5月16日 ユヴェントス(アウェイ)
5月23日 ウディネーゼ(ホーム)

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.299 フリック・バルサ徹底分析

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:コラム

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ