ボックス外からゴールを狙う“スナイパー” インテルで存在感高める天才肌MF

ナポリ戦で圧巻のミドルシュートをゴールに突き刺したエリクセン photo/Getty Images

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興味深いミドルシュートでの得点数

まるでスナイパーのよう。そんな表現がピッタリか。たとえペナルティエリアの外からでも、チャンスさえあれば常にゴールを狙っている選手がインテルにいる。デンマーク代表MFクリスティアン・エリクセン(29)だ。

昨冬の加入からしばらくは、ネッラズーリでなかなか試合に絡めない時間が続いていたエリクセン。今冬にはわずか1年での退団が決定的と現地メディアに報じられる時期もあったが、このテクニシャンは時間をかけてインテルの水に馴染んできた。シーズン前半戦はベンチを温める時間が多かったものの、今では直近のリーグ戦10試合すべてに出場中。セリエAで首位を快走するインテルにとって、エリクセンは重要な戦力となっている。

そんなエリクセンが現地時間18日に行われたセリエA第31節のナポリ戦で、待望の今季初ゴールをマークした。この試合に先発出場を果たした同選手は1点ビハインドで迎えた55分、チャンス時に相手ゴール前からバイタルエリアまでこぼれてきたボールに対して左足を一閃。すると、放たれた低い弾道のシュートは誰にも触れられることなく、ゴール右のサイドネットに突き刺さった。この試合で勝利を掴むことこそできなかったがインテル(1-1)だが、エリクセンのゴールは多くのファンに衝撃を与えたことだろう。
そんなエリクセンのミドルシュートに関して、興味深いデータがある。なんと同選手、2013-14シーズン以降の欧州4大リーグにおいて、2番目に多くPA外からのシュートで得点を決めた選手なのだ。データサイト『Opta』によると、トップのリオネル・メッシ(59得点、バルセロナ)にはだいぶ離されてしまっているものの、デンマーク代表MFはこの7年半でボックス外からフィリペ・コウチーニョ (バルセロナ)やハカン・チャルハノール(ACミラン)と同じ24得点をマークしている。これは誇っていい数字だ。

ゴールこそこのナポリ戦が今季初ということになったが、その前のカリアリ戦でも積極的にミドルシュートを狙う姿勢を見せていたエリクセン。彼が飛び道具の存在をチラつかせることで、ロメル・ルカクやラウタロ・マルティネスが前線でより自由に動ける環境も整いつつある。彼の素晴らしいミドルショットの技術は、これからもインテルの攻撃を活性化させることだろう。セリエAで独走状態に入りつつあるインテルだが、今後もこの勢いを持続するにはエリクセンの中距離砲もひとつポイントとなってくるか。イタリアで徐々に存在感を放ち始めているスナイパーの活躍からは、今後も目が離せない。

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