スパーズはなぜあと“1週間”待てなかった 大一番の直前に起きた解任劇の謎

わずか1年半でトッテナム指揮官の座を追われることとなってしまったモウリーニョ photo/Getty Images

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不可解なタイミングでの解任劇

現地時間19日、イングランド・サッカー界に激震が走った。プレミアリーグで現在7位につけるトッテナムが、ジョゼ・モウリーニョ監督の解任を発表したのだ。

2019年11月の就任から、わずか1年半での解任劇に驚いたサッカーファンは多いだろう。たしかに現時点で納得のいく成績を収められていたかと言われれば、そうではない。しかし、今季は一時的にだが首位に立った時期もあった。来季以降の戦いに向けて明るい材料はあっただけに、「この決断は早すぎるのではないか」という意見もSNS上では散見される。

加えて、不可解なのは解任決定のタイミングだ。直近の公式戦6試合で1勝しか挙げることができていないのは事実だが、トッテナムは現地時間25日にマンチェスター・シティとのEFLカップ決勝を控えている状況。ビッグマッチまで1週間を切った時点でチームの体制を一変させるのは、どうにも腑に落ちない点がある。いくら調子が悪いと言っても、せめてこの決勝戦まではモウリーニョ体制を維持すべきだったのではないだろうか。そう感じた人も、決して少なくはないだろう。
「カップ戦のファイナル直前で解任を結構するのはクレイジーだと思うよ。明らかにタイミングがおかしい。シティ戦までは待つことができたはずだ」(ウェイン・ルーニー)

「このタイミングでの解任は明らかに奇妙だ。重要な決勝戦の直前であることは間違いないし、望みこそ薄いかもしれないが彼らにはまだプレミアでトップ4入りする可能性も残されている。指揮官を交代したクラブが安定するまでに私は最低でも1~2週間ほど必要だと思うが、クラブの幹部が何を考えているか本当にわからないよ。世界でも指折りの勝負師を、重要な一戦を目前に控えて自ら手放すなんてね」(ダニー・マーフィー)

英『talkSPORT』によると、マンUで共闘したルーニーやクラブOBのマーフィー氏も、トッテナムの指揮官解任劇にはこのような見解を示している。水面下で様々な動きが絡んだのかもしれないが、これがチームに混乱を招くこととなる可能性は高い。はたして、トッテナムの上層部にはどのような考えがあったのか。いずれにせよ、この解任劇がさらなる低迷を招く事態にならなければいいのだが、結末はいかに。

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