フォンセカは限界を露呈したのか イタリアの名門に迫る決断のとき

今季残留争いを繰り広げるカリアリに力負けを喫したローマ。フォンセカ監督への風当たりは強くなる一方だ photo/Getty Images

改善見えぬ3バック両脇の守備

格下相手に取りこぼさない。今季はそれが数少ないポジティブな要素だったはずのASローマ。だが、そんなロマニスタの心の拠りどころも、シーズン最終盤戦に突入したところで呆気なく消え去ってしまった。

現地時間25日行われたセリエA第33節で、カリアリと対戦したローマ。来季チャンピオンズリーグ出場権の4位以内を目指すためには是が非でも勝利したいゲームだったが、終わってみれば2-3の敗戦。今季ここまで残留争いを繰り広げている相手に対して、ジャッロロッシはまさかの黒星を喫することに。これで4位ユヴェントスと勝ち点差11ポイントの7位。残り5試合でのトップ4入りは絶望的となった。

そんな状況となったことで、パウロ・フォンセカ監督への風当たりは強くなるばかりだ。今季いまだに上位勢相手に1勝もできていないことに加えて、生命線だった格下相手の試合で勝ちきれないケースも増加。SNS上では“限界説”も唱えられ始め、ポルトガル人指揮官に対するファンからの信頼は完全に失われてしまっている。

そういった厳しい状況に置かれるフォンセカ監督だが、ローマはやはり彼を解任すべきなのか。おそらく、答えはイエスだろう。成績のことも勿論そうだが、チームに成長が感じられないのは大きな問題だ。特に気になるのは守備の部分。クリス・スモーリングやジャンルカ・マンチーニといった能力の高い選手がいるものの、3バックシステムの脇を狙われた際の脆さは目立つ。実際、カリアリ戦で許した先制点も、この部分を突かれての失点だった。就任からしばらくの時間が経過しても、まだ改善が見られない3バック両脇の守備。これでは来季もし続投となっても、また厳しい戦いが待っているだろう。

伊『calciomercato』も、このポルトガル人指揮官に関しては「ローマは間違いなく今季限りで別れを告げるべき」と厳しい評価を与えている。クラブ上層部もここまでの成績には納得していないようで、マウリツィオ・サッリ氏やジョゼ・モウリーニョ氏を来季の指揮官候補としてリストアップしているとのこと。かなり厳しい状況となってきたフォンセカ監督だが、はたして彼の運命やいかに。

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