新潟に“不屈の男”千葉和彦あり 正確無比な縦パスで攻撃を操る

新潟で復活を果たした千葉和彦 photo/Getty Images

開幕からフル出場を果たしている千葉和彦

2月に開幕したJ2リーグ。早くも10節までが終了し、アルビレックス新潟が唯一の無敗で首位を走っている。攻守ともに安定したチームで特に攻撃がここまで26点と群を抜いて高い数字を出している。本間至恩や高木喜朗といった攻撃的な選手の好調もチームが好調の一つの要因と言えるが、センターバックを務める千葉和彦の活躍も忘れてはならないだろう。

高校卒業後、単身オランダに渡ってアマチュアでプレイしていた興味深い経歴を持つ千葉。その後、日本に戻って新潟でデビューを果たし2012年にサンフレッチェ広島に加入。2018年までプレイし、名古屋を経由して今季古巣である新潟に再び在籍することとなった。

今季は加入初年度ながら開幕から全試合に出場するなど、指揮官であるアルベルト・プッチ・オルトネダの信頼を得ている。

攻撃的なサッカーを志向する新潟のスタイルには足元の技術が高いセンターバックが必要となるが、千葉がその役割を完璧にこなしているといえる。

24日に行われた愛媛FC戦でも長短のパスを使い分け、後方から組み立てを安定させていた。相手からのプレス回避もうまく、自陣で危なくなれば前線に蹴り出すことのできる判断力も兼ね備えている。試合中には攻撃のスイッチを入れる縦パスを何本も通しており、現代的なセンターバックと言える。試合終盤には本間至恩の決勝点をアシストする正確なロングフィードを供給しており、彼を抑えなければ新潟の攻撃は止まらないだろう。

また、センターバックとして最重要とも言える守備面でも35歳といえ年齢を感じさせない対人の強さを見せ、新潟の堅守を支えていると言える。

昨季は名古屋で出場機会を失っていた千葉だが、古巣に戻ってきて再び真価を発揮してきている。新潟の中心選手として昇格を目指して欲しい。

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