期待したい“フレッジ・ルート”での大逆襲 マンUの悩める男に時間を与えよ

加入初年度はここまであまり試合に絡めていないファン・デ・ベーク photo/Getty Images

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加入初年度は苦しい時間が続いているが

2020-21シーズン、ここまで33試合を終えてプレミリーグ2位につけているマンチェスター・ユナイテッド。一昨季まではなかなか上位に食らいつくことができていない印象もあった同クラブだが、彼らはここ2シーズンで着実に名門復活への道のりを歩んでいると言っていいだろう。MFブルーノ・フェルナンデスを中心として、ようやく“強いユナイテッド”が帰ってくる予感がしてきたのは間違いない。

しかし、そんなチームのなかで少し足踏みを強いられる存在となっているのがMFドニー・ファン・デ・ベークだ。昨夏アヤックスから大きな期待を背負って加入したものの、同選手はいまだに存在感を発揮することができていない。B・フェルナンデスとポジションが被っていることもあるが、加入以降のリーグ戦出場時間はわずか326分。シーズン終盤となった今でも、苦しい状況は続いている。

そんなファン・デ・ベークに対して、現地では厳しい意見も。現地時間2日に開催予定だったリヴァプール戦が延期となった際には、ファンがピッチに流れ込んだ抗議活動に引っ掛けて「ドニーよりサポーターの方がピッチに立っている時間が長い」なんてブラックジョークもSNS上で飛び出しているほどだ。選手本人としては屈辱でしかないだろう。
とはいえ、周囲はファン・デ・ベークのフィットにもう少し時間を与えるべきか。たしかに、現時点で多くのプレイタイムを獲得することはできていないものの、使い方を変えれば今よりもっと活きるだろうと考えている人は少なくないはず。B・フェルナンデスと同じ役割を期待されて加入したが、彼の適性は明らかに“ボールの受け手”としての方が高い。B・フェルナンデスの代役から“相棒”になることができれば、一気に評価逆転ということも考えられるだろう。

そのほか、チームメイトに似たような状況を経験した人物がいるのも心強い。そのチームメイトとはMFフレッジだ。彼も加入初年度となった2018-19シーズンにかなり苦しい時間を送ることとなったが、翌2019-20シーズンに同選手は見事評価を回復。今では中盤のフィルター役としてチームに欠かせぬ存在となっている。役割は違うが、ファン・デ・ベークも今後はこの“フレッジ・ルート”に乗っていきたいところだ。

多くの人が待っているオランダ代表MFの大逆襲。はたして、ファン・デ・ベークはここから一気にマンUの重要な戦力となっていくことができるのか。今は我慢のときかもしれない。

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