元MFから世界一のサイドバックへ 偽SBの弱点を克服したジンチェンコの今

サイドバックとして成功を収めているジンチェンコ photo/Getty Images

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高いパフォーマンスを披露し勝利に貢献した

バルセロナやバイエルン・ミュンヘンといった各国の強豪で指揮を執ったジョゼップ・グアルディオラ。今はイングランドに渡ってマンチェスター・シティを率いている。彼は偽9番や偽サイドバックといった戦術を生み出しており、マンCでもそのスタイルでの選手起用が何度か見られている。また、サイドバックには本職ではない中盤の選手が起用されることが多く、5日に行われたパリ・サンジェルマンとの試合でサイドバックを務めたオレクサンドル・ジンチェンコもその一人だ。

ジンチェンコはチームではいわゆる偽サイドバックと言われる役割をこなしている。組み立て時には中央に入って安定感を持たせ、前線では元々攻撃的MFという特長を生かした効果的な崩しでチームに貢献を果たしている。しかし、本来は守備者ではないためカウンターや押し込まれた際に相手から狙われることが多く、元MFという点が裏目に出てしまっている場面が何度か見られていた。

しかしながら、直近の試合での彼のパフォーマンスはどうだろうか。少なくともPSGとの2ndレグではDFとして機能していた。対峙する選手は攻撃に強みを持つアンヘル・ディ・マリアだったが、ディフェンシブサードでは激しい寄せを見せており、攻撃の芽を摘んでいた。データサイト『SofaScore』によるとこの試合デュエルを4回行い、全勝と対人面で強さを見せていた。他選手のサポートもあるが、ジンチェンコの守備での成長は称賛に値すると言える。

また、先制点となったリヤド・マフレズのゴールはジンチェンコの抜け出しから始まっており、攻撃面でも良さを見せていた。自陣での深い位置でのビルドアップも安定感抜群で、チームに欠かせない存在といっても過言ではないだろう。

左サイドバックにコンバートされ、成長し続けるジンチェンコ。まだ24歳と若く今後の成長が楽しみな選手の一人だ。

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