大きな才能を感じさせる川本梨誉の一撃 不甲斐ない岡山攻撃陣の起爆剤となれるか

今季初ゴールを決めた川本梨誉 photo/Getty Images

今季から岡山でプレイしている川本

昨季は17位と苦しい結果となってしまったファジアーノ岡山。目指すところはJ1だが、少し目標が遠くなってしまっている。一昨季は9位とトップハーフでのフィニッシュだっただけに今季はその上の数字で終わりたいところだ。しかし、現状では怪我人が多く苦しい台所事情となっている。その中で注目したいのが今季清水エスパルスから期限付き移籍で加入している川本梨誉(りよ)だ。

清水のユース出身の川本は2019年にトップチームデビューを果たしており、今季から岡山に活躍の場を移した。昨季は清水で最終節にガンバ大阪相手にプロ初ゴールを決めており、成長著しい選手だ。

5日に行われた町田ゼルビアとの一戦で山本大貴と2トップを組んでピッチに立った川本。序盤は町田にボールを握られる展開となり、守備に追われる時間が長くなっていた。すると、前半27分に前線でこぼれ球を拾った川本はペナルティエリア手前の左から右足を振り抜く。ボールはゴール右に吸い込まれ、同点弾となった。少し距離のある場面であったが、迷わず右足を振り抜いたことから非常に調子が良いことがうかがえる。

その後は少し降りてのポストプレイや、縦パスを受けた際に前方向を向いている選手に渡すいわゆるレイオフの動きで攻撃を活性化させていた。また、非常に冷静な選手であり、前線でボールを持った際に焦らず最適解を選ぶことが出来る点は評価できるポイントであると言える。

後半73分にはペナルティエリア内の相手を冷静にかわしてシュートを放っている。惜しくもゴール左に外れてしまったが、前線での脅威となれる存在であることは間違いない。ここまでリーグ戦で9点と攻撃陣が物足りない岡山だが、川本の覚醒がチーム浮上となる可能性もあるだろう。

昨季は清水で出場機会を得られなかったが、岡山ではすでに11試合に出場している。まだ19歳と若い川本だが、出場機会のある岡山で経験を積んで今季は飛躍の年として欲しい。

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