[MIXゾーン]DFなのに得点数は鹿島最多タイ 町田が見せたゴールへの飢え

FC東京戦で貴重な先制点を奪った町田 photo/スクリーンショット

続きを見る

1点じゃなく2点、3点取れれば……

鹿島アントラーズは9日、明治安田生命J1リーグ第13節でFC東京と対戦した。

ホームでの戦いということもあり、ミドルシュートやセットプレイなどから積極的にゴールを狙い、前半から試合の主導権を握った鹿島。22分に左CKをDF町田浩樹が頭で先制点を奪うと、前半終了間際の45分にはMF松村優太がコースをついたミドルシュートを沈め、2点リードしてハーフタイムを迎える。さらに、後半に入っても試合を優位に進める鹿島は、途中出場を果たしたFW上田綺世が87分にダメ押しとなる3点目をゲットした。

終わってみれば、90分通してシュート2本のFC東京に対して、鹿島は19本、ボール支配率も6割超えと、相手を終始圧倒。3-0の勝利を収め、不敗記録を「6」まで伸ばすとともに、リーグ戦では今季初の連勝を飾った。その結果、スタートダッシュに失敗し、4月中旬に監督交代も敢行していた鹿島だが、9位(5勝3分4敗、勝ち点「18」)まで順位を押し上げている。
今季序盤戦も勝ち点こそなかなか積み上げることができなかったが、試合内容自体はそこまで悪くはない試合が多かった鹿島。ようやく結果がついてきたという感じか。そんな“アントラーズらしさ”を取り戻しつつあるチームの中でも、特に存在感を放っているのが町田だろう。負けがない直近6試合の失点数を「4」に抑えるなど、センターバックとして守備への貢献ももちろんだが、東京五輪での活躍も期待されるこの若き逸材は、攻撃面でも魅せているのだ。

FC東京戦では、絶妙なタイミングの走り込みと190cmの長身を活かした打点の高いヘディングにより、CKからのクロスをGKの前で合わせて鹿島に貴重な先制点をもたらしていた。前節の横浜FC戦でも同様の形からゴールネットを揺らしており、今季の得点数はすでに「4」。チーム最多タイと、目に見える結果も残している。そんな町田が試合後、FC東京戦を振り返ってくれた。

ーー得点シーンを振り返って


「前節と似たような形で……。本当にチームの狙い通りに点が取れたかなと思います」

ーー直近4試合で3得点。CBながらチームトップとなる得点数に関しては?


「自分としても、だいぶ得点感覚というのをつかめてきました。キッカーともだいぶ合ってきましたし、僕を活かすために中でうまく動いてくれている部分もあるので、そこはすごくチームのみんなに感謝しつつ、もっとチャンスもあったので、1点じゃなく2点、3点取れれば……。やっぱりセットプレイから点が取れれば試合を楽に進められるので、そこは狙っていきたいなと思います」

ーー4得点のうち3得点は相馬監督に代わってから。何か違いはあったのか


「ザーゴ(前監督)のときからセットプレイ自体は力を入れてやっていたので、特に大きな変化というのはありません。シーズンが進むにつれて、やっぱりキッカーとの合わせる場所だったりというのが合ってきたので、監督が代わってどうこうというところはあまりないかなと思います」

ーー守備面では、無失点に抑えての勝利。手応えは?


「僕ひとりだけじゃなく、みんなでいい形でボールも奪えましたし、セカンドボールだったりというところも、中盤やFWの選手がしっかり守備をしてくれることで無失点につながっていると思います。これから上位との戦いもあるので、これは継続してやっていきたいなと思います」

もちろん、チームの勝利のためというのが大前提にあるだろうが、町田はDFの選手にもかかわらず「1点じゃなく2点、3点取れれば」と口にしており、ゴールに対する飢えを垣間見ることができた。そんな姿勢がより自身の得点感覚を高め、ここまでの数字に繋がっているのだろう。今後も鹿島の得点源の一つとして、町田の攻撃面でのプレイにも注目だ。

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.299 フリック・バルサ徹底分析

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:インタビュー

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ