リーグトップのタレント力を誇る神戸だが攻撃は…… 後方からの再構築が飛躍のカギか

チーム得点王の古橋 photo/Getty Images

古橋がここまで9得点と大活躍中

14位に終わった昨季と比べここまでリーグ戦5位と順調なヴィッセル神戸。しかし、直近5試合で1勝と良くない流れが続いている。黒星は2と少ないが、引き分けが5と勝ちきれない試合が続いているのだ。

勝ちきれない一つの要因として考えられるのは攻撃陣の古橋亨梧への依存だ。ここまで古橋は得点ランキング3位の9ゴールをマークしているが、それに次ぐのが3得点の菊池流帆だ。センターバックに得点力があるのが大いに大歓迎だが、得点を取るFWはもっと奮起しなければならないだろう。

ここで気になるのは敵陣での組み立てだ。センターバックには元アーセナルのトーマス・フェルマーレンが、ボランチには山口蛍と元バルセロナのセルジ・サンペールといったビルドアップに強みを持った選手がいるにも関わらず、前線への選択肢がロングボールの場合が多く、ボールロストのきっかけになっていることが気になる。確かに前線の古橋のスプリント力は強力であり、単独での突破が見込める選手ではあるが、対策されるのは時間の問題だろう。

先日行われた横浜F・マリノス戦でも組み立てで苦労しているように見えた。特に右サイドだ。この日は右サイドバックに山川哲史、サイドハーフに井上潮音がいたが連携での崩しは見られなかった。また、山川の足元が安定しておらず、繋ぎで難しさが見えていた。アタッキングサードでもセカンドボールを拾う攻撃の継続がなく、カウンターを仕掛けられる場面が散見されており、改善が必要だろう。

後半にはアンドレス・イニエスタが投入され、さすがの崩しで相手に脅威を与えていたが、彼に依存するのもまた同じ問題を引き起こすことになるだろう。Jリーグトップのタレント力を誇るだけに、今後に期待したい。

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